今回の満足度:4点(5点満点中)
(以下ネタバレ)
あらすじ
無実の罪を着せられ、追われる身となった調査兵団。
エルヴィンや多くの団員が囮としてあえて捕らえられる中、リヴァイ達は森の中に潜み機をうかがっていた。
すると、そこに憲兵団のマルロとヒッチが見回りにやってくる。
体よく二人を捕らえ情報を聞き出そうとするリヴァイ達だったが、調査兵団に好意的なマルロと違い、ヒッチは行方不明のアニや街中での戦闘のことで調査兵団を恨んでいた。
しかし、リヴァイがあっさりとアニが巨人であったことを明かし、ヒッチの心にも迷いが生じる。
更に、元々調査兵団が濡れ衣を着せられているのではないかと考えていたマルロは、リヴァイに協力を申し出るが――。
感想
ジャンはマルロを指して「エレンと似ている」と評したが、直情的・直感的なエレンと、理性的・情熱的なマルロを同一視するのは流石に失礼では、と思ってしまった(苦笑)。
マルロとヒッチが相手だったからこそ説得が通じたのだろうが、案外とリヴァイは人を丸め込むのが巧く、もしかすると他の平団員が相手でも何らかの手段で説得(物理含む)していたのではないか、とも。
去り際の二人を気遣うリヴァイの姿に、「彼の強さは戦闘能力だけではないのだ」と思い知らされた気分。
一方で、事情を知っていながらしらを切る相手にはどこまでも冷酷になれるのも、リヴァイの持ち味なのだが。
エルヴィンも何やら良からぬ事を企んでいる様子で……調査兵団の危うい強かさを如実に表したエピソードだったように思える。
一方で、ハンジはフレーゲルを上手く説得し、彼をヒーローにしてみせたようだ。
エルヴィンがハンジを次期団長に指名したのは、マッドサイエンティスト気質ながらも、本来的には善人かつ周囲の人間にも正しくあるよう影響を与えるハンジの人柄を買ってのことなのかもしれない。
ハンジもリヴァイと同じく汚い手段に訴えることが多いが、リヴァイの冷静なそれとは違い、常に人間的感情に基づいて行っているように見える。そこがリヴァイとの違いであり、団長に必要な資質、ということか。