今回の満足度:4点(5点満点中)
(以下ネタバレ)
あらすじ
テレサとアレクの前に現れた金髪の美青年――シャルルは、二人の幼馴染にしてテレサの婚約者だった。
大学が休みになったので、テレサ達の様子を見に来たのだという。
シャルルは、身分を隠した上でテレサ達の高校を訪れ、写真部の面々ともすぐに打ち解けてしまうが――。
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感想
シャルルは裏表のない男なようで、一安心と言ったところか。
まあ、本作のノリであまりシリアスなストーリーを描かれても困るのだが……。
女王としてシャルルを王配に迎える覚悟はできている、とテレサは語るが、覚悟がいるということは本心は別の所にあるということ。
アレクは微笑んでみせたが、テレサの言葉の裏にある気持ちを考えると中々辛いものがある。
アレクはアレクで、どうやらシャルルに叶わない恋心を抱いている様子。しかもテレサはそれに気付いている節があり、シャルルとの結婚については次期女王としての責務以外にも、自分の想いを押し殺さなければいけないアレクへの気遣いも入っているのかもしれない。
多田のテレサへの気持ちは今まで不明であったが、周囲の茶化す言葉は実に的を射ていたようだ。
恋心らしきものを自覚してしまった多田だが、テレサとシャルルの間にあるただならぬモノを敏感に感じ取っているようで……早くもタイトル回収となるのだろうか?
テレサが「未来の女王」ということは、ラルセンブルクはモデルになっているルクセンブルクと異なり、大公国ではなく王国なようだ。
極めてリアリティラインを低く設定され、基本的にはコメディである本作ではあるが、流石に次期国王がまともな護衛もつけずにふらついている状況は、危なっかしくて仕方ないように思えてしまう(苦笑
身分を隠しているとは言え、万が一他国で王位継承者が危険な目に遭ったとあれば、国際問題に発展してしまう……(こういうのをネタにマジレスと言う
多田くんは恋をしない テレサ・ワーグナーの事情 (角川ビーンズ文庫)
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