たこわさ

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多田くんは恋をしない #1「ほっとけないだろ」感想

TVアニメ「 多田くんは恋をしない 」オープニングテーマ「オトモダチフィルム」


今回の満足度:4点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

多田光良は、写真撮影に勤しんでいた時、ちょっとした偶然から連れとはぐれたという外国人の少女・テレサを助ける事に。
その後も偶然は続き、二人は度々顔を合わせることになったばかりか、テレサの転居先は多田の実家である喫茶店の隣、更には彼女の転入先が多田のクラス、と不思議な巡り合わせが度々起こり――。

感想

OPの構成からしても、あからさまに「ローマの休日」オマージュであることが伺える。
問題はそれがそのままストレートに描かれるのか、それとも少々ひねってくるのか、というところだが。
もしストレートに「ローマの休日」オマージュとなるのだったら、アレクがテレサの素性を語った際のセリフをわざわざ隠す必要はない――というかそんなバレバレの事を隠されても萎えるのだが、果たしてどうなることやら。

さて、全体のノリとしては所謂リアリティラインが低い、コメディ(というかギャグ)によった作風に感じた。
アレクの鉄拳制裁により凹んだ壁が次の瞬間には直っている辺りに、「設定の荒唐無稽さはある程度流してください」という製作側の無言のメッセージを感じてやまない(笑)。

ともすれば「暴力ヒロイン」扱いされそうなアレクについても、恐らくは彼女はテレサの「護衛」でもあるのだろうから、過剰防衛気味ではあるが正当性があり、また極めてギャグ調に伊集院が吹っ飛んでいるので、嫌味なく観られる。
逆に言えば、ああいった描写に過敏になっている方は、いちどフィクションとの付き合い方を考え直した方が良いと思われる……。*1

またコメディタッチであるおかげで、テレサの「濡れ透け」や着替えシーンに変ないやらしさを感じずに済んだ、という側面も。

ただ、「ローマの休日」オマージュであれば、とてもではないがこの軽いノリにそぐうような結末にはならないと思われる。が、その辺りは今後を見守って判断するしかなさそうだ。

*1:例えば「フルメタル・パニック」のヒロインかなめは主人公に毎回ツッコミを入れていたが、はっきりと殴る時は所謂緊急回避(彼女が宗介を殴らなければ最悪の被害が出る)的な処置が多かったので、その辺りを忖度出来ずに「暴力ヒロイン」のレッテルを貼っている方は少々物語を読み解く能力が不足している、と言わざるを得ない。