今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)
あらすじ
ヴィラールを喪ったアルトゥークの独立君主達は、あくまでもヴァルトリンドへの徹底抗戦でその意志を共にしていた。
そこで、ヴィラールの遺志を継ぎ結束をより強固にする為の「アルトゥーク条約」を締結することで合意したが、誰を条約の盟主とするかで意見が分かれてしまう。
話し合いの結果、多くの君主達は武勇に優れるラシックこそが盟主にふさわしいという結論に達する。
だが、当のラシックはテオへの忠義を理由にそれを固辞し、テオを盟主に指名する。
しかし、まだ十分な武勲のないテオを認めない君主も多く、またテオ自身も自分の今の名声では盟主としてはふさわしくない、とラシックの提案を断る。
その上でテオは、ラシックの忠義に感謝を示し、更には他の独立君主にも認められるような武勲を立ててみせるから、その時は改めて誰が盟主にふさわしいのか協議を行おうと提案し、当面はラシックを仮の盟主とすることでその場を収める。
一方その頃、マリーネはブルタヴァ奪還へと歩を進めようとしていた。
だがその前に、以前からの噂となっているテオとひと目会って話がしたいと考え、会談を申し出てくるが――。
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感想
テオのその場の空気を読む能力と、空気を読んだ上で効果的に相手を挑発する能力には毎度恐れ入る。
彼の実力を疑う独立君主達に、「短期間で我々を納得させられるような武勲を立てられるわけがない」と発言させておいて、いざそれをテオが成し遂げた際に彼の実力を認めざるを得ない状況に落とし込んだ、という訳か。
マリーネに見せつけるようにシルーカとのラブシーンを演じてみせた手腕も流石(笑)。
シルーカとしては恥ずかしさでその場で死にそうだったことだろうが、マリーネはテオの考えた以上に挑発に乗ってきそうだ。
……まあ、まさかテオも、マリーネがミルザーに純潔を捧げてるとまでは知らないだろうから、火に油どころかガソリンレベルの挑発になってしまったのだが(苦笑)。
自業自得とは言え、マリーネがテオに敗北する時が来たら、彼女のプライドはボロボロになることだろう。なにせ、自分が大切なものを捨ててきたのは大義の為と割り切っていたのに、その実自分が意地を張っていただけだったと証明されてしまう訳だから……。
さて、次回はいよいよテオが故郷に錦を飾る時。
曲者ぞろいの領主一族を、寡兵でどのように倒すのか。
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