たこわさ

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「双星の陰陽師 14」――御前試合衝撃の結末! 一方、紅緒は残酷な真実を知ることに

双星の陰陽師 14 (ジャンプコミックス)



「最強」である天馬相手に一步も退かぬ「天才」士門。
その戦いは思わぬ決着を見ることに……。

一方、「敵」である神威と行動をともにする紅緒にはある試練が待っていました(「紅緒編」は前半部分まで収録)。

(以下ネタバレ含む感想)

Kindle版も同時発売です↓

双星の陰陽師 14 (ジャンプコミックスDIGITAL)

双星の陰陽師 14 (ジャンプコミックスDIGITAL)

  • 作者:助野嘉昭
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2018/03/02
  • メディア: Kindle版

天馬の見せた「狂気」、その真意とは?

あくまでも自分に食らいつこうとする士門に対し、喜びにも似た表情を見せた天馬。
その天馬の期待に応えるかのように、矢継ぎ早に強烈な攻撃を放つ士門。
二人の戦いはいよいよクライマックスへ……と思われたその時、天馬がまさかの行動に。

試合で禁止されている纏神呪を装着し、その全力の刃を士門へ……。
当然、士門は無事ではすまず、片足を切断されるという重症。

最初は「陰陽師の技なら足もくっつくのでは?」等と軽く考えていましたが、どうやら士門の足は治すことは不可能なようで、再起不能。
決戦を前に士門という大きな戦力を失い、また「最強」天馬の信用も地に落ちたため、島には不穏な空気さえ流れます。

……読者視点では、天馬や有馬が何らかの真意を隠していて、傍目には無慈悲と映る言動を取っているのを知っている訳ですが、なんとももどかしいですね。
有馬の言葉から察するに、恐らく天馬は士門(ともしかすると自分の一門)の人間達を決戦の場から遠ざける為に、あんな無法行為に出たのでしょうね。

「最強」であり続ける事を求められ、同時に孤高である事を強いられた天馬。
でも、そんな彼を決して一人にはしないと、士門は諦めずに立ち向かった。
その事が、どれだけ天馬の救いになったかを想像すると……やるせないですね。

おそらくは天馬も有馬も、次の戦いで……。

繭良はヒロインレースから脱落?

御前試合の時は、まだろくろへの気持ちに拘りがあり、想いを寄せているようにも見えた繭良ですが……すっかり士門とイイカンジですね(苦笑)。
まあ、この二人は以前からフラグが立っていましたし、繭良が幸せならそれで良い……とは思いつつも、繭良派としては彼女には一途な気持ちを貫いて、そちらを成就させてもらいたかったなぁ、と(欲張り)。*1

一方、紅緒は文字通りの地獄に居た

増刊の方で連載されていた「紅緒編」、その前半が今回収録されました。
久々登場の神威に連れられ、「最初のケガレ」であり「最強の婆娑羅」である千怒を探して禍野を彷徨う紅緒。

肉体的にも精神的にもボロボロだし、神威は紅緒の色香にムラムラを覚えて押し倒しちゃうし(未遂)、紅緒さんルート高難度過ぎやしませんか!? という感じで気の毒で見てられません(苦笑)。

しかも辿り着いた千怒に告げられた衝撃の事実――自分の遠い先祖である蘆屋道満がケガレを生み出した張本人であり、紅緒……というか双星の陰陽師の女性「太陰」は、「人の皮を被ったケガレ」そのものと呼べる存在であるという、残酷な真実が紅緒の心を苛みます。
しかも「御子」は太陽と太陰、つまり双星の陰陽師の命をもって誕生するとも明言されてしまい……未来が見えない。

「穢れの王」を倒すために生み出されたケガレ達が、むしろ人間に害をなしているというのも皮肉な設定。
もっとも、道満はそれを承知の上でケガレを生み出したのでしょうが……。
「毒をもって毒を制す」を極端な形で実践しているだけで、「悪人」ではないのでしょうね。人でなしなだけで。


――以上のように、ますますハードな展開になってきた本作ですが……連載最新話ではもっととんでもない事に!?
今回は紅緒編を収録した関係から、いつものように「続きは最新号で!」ではないのでご注意を!

ジャンプSQ.(ジャンプスクエア) 2018年 04 月号 [雑誌]

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  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2018/03/02
  • メディア: 雑誌

*1:そもそも、作中で将来的にろくろと紅緒が結ばれ子をなす事は確定事項として描かれているので、繭良に勝ちの目はないだのがw