今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)
あらすじ
ラニの口から、今が西暦3020年であることを知らされたハクノは、999年という時の長さに、シンジの言動の意味をようやく悟る。
シンジもまた、全てが狂ってしまったSE.RA.PHの犠牲者であった。
そして残虐非道に見えるダン・ブラックモアもまた、狂ってしまった者の一人だった。
999年前には騎士道と亡き妻への愛を胸に、正々堂々とした戦いを繰り広げ、そして死したはずのダン。
だが、狂ったSE.RA.PHの仕組みによって謎の復活を遂げた彼は、ただただ戦いし勝利するだけの装置と成り果てていた。
既に聖杯戦争で敗北している彼は、いくら敵マスターを殺しても上層へ行けないにも拘らず。
ハクノとセイバーは、ラニの協力を得てダンとそのサーヴァントであるアーチャー=ロビン・フッドの打倒へ向かうが――。
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感想
前回、真名バレへの配慮から、アーチャーをファンからの相性である緑茶と称したが、作中で普通にバレてしまったので、今回は真名であるロビン・フッドの名で語りたいと思う(苦笑)。
正々堂々とした騎士であり、悔いなく戦いに敗れたダンが、戦闘狂の如く蘇生させられた――この事実だけで、原作勢は胸いっぱいだったことだろう。
彼のサーヴァントであるロビンは、作中でも触れられていたが本来はゲリラ戦法を得意とする英霊だ。それが、姿隠しの宝具を使いつつも敵との距離を詰めた、ある種の「正攻法」で決戦に挑んだことの意味を察せられない視聴者は、よもやいないだろう。
騎士道を忘れてしまったマスターの為に、せめて自分は彼の騎士道だけでも受け継ごうとあがき続けたロビンの999年を思うと……胸が痛い。
そしてラニのあがきもまた……。
脚本が良かっただけに、「ダンが鐘による跳弾を利用してマスター達を仕留めていた」ことと「ハクノが例の謎の力(死相)を使いこなし勝った」ことは、もう少し上手く描写できなかったものか、と勿体無く思うところもあった。
とは言え、リンが何故かちゃっかりとラダーに乗り込んでいる等、「なんで?」をひたすら散りばめるのが本作の構成でもあるのだろう。
恐らく、それら「なんで?」が後半で一挙に紐解かれることになり……多くの視聴者は悲鳴を上げるのではないかと、今から予想している。
「あ、今回のきのこは黒い」と。
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