たこわさ

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キノの旅 -the Beautiful World- 第4話「船の国」感想

『人を殺すことができる国』


今回の満足度:4点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

旅を続けるシズと陸は、巨大な船そのものである「船の国」へと辿り着いた。
別の大陸へと渡る為に、その国に滞在することになった二人だが、そこは塔の上に住む少数の人々が、船体に住む多数の人々を支配する国であった。

シズは、滞在中の仕事として「住民達の監視」を持ちかけられるがそれを断り、住民達と同じ暮らしを選ぶ。
貧しく慎ましくも穏やかな住民達の暮らしを満喫するシズだったが、ある日、国全体に響く妙なきしみと揺れを感じ不信感を募らせる。世話役兼監視役の少女・ティーと共に船内を見て回ったシズが見たものは――。

感想

「迷惑な国」との対比にもなった「船の国」のディストピア感が、何とも尾を引く話だった。
ディストピアの本当の恐ろしさとは、住民が管理される事ではなく、管理される事に慣れた住民が自分の頭で考えるのを忘れてしまう事なのだな、等と益体もない感想を抱いてしまった。

シズの名前を忘れていたキノはちょっと薄情に感じてしまったが……陸の名前は覚えていた所を見るに、もしかすると「男」扱いされた事への意趣返しなのかもしれない。
「今度再会したらシズが死ぬほど驚く」という言葉の真意は不明だが、広い世界を気ままに旅するもの同士が再会する事自体が珍しい、という意味だろうか?
まあ、シズは毎回キノに殺されかけているので、そちらの意味かも知れないが(苦笑)。

ティーはこのままシズについていくようだが……絵面的に危ない、と感じてしまったのは私の心が汚れているからだろうか?(ぉ

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