今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)
あらすじ
泉瑛太は、高校三年生の冬という季節にも拘らず、親の都合で転校する事に。やってきたのは、彼が四年前まで住んでいた街だった。
見学を兼ねて転入先の高校を訪れた瑛太は、そこで偶然にも旧友の陽斗と再開するが――。
感想
序盤の展開から、瑛太と陽斗がいい感じになるのかとしばし誤解しておりました事を、ここに謝罪いたします。
――それはさておき。
本作の舞台は、モロに私の地元(しかも生活圏内)であり、少々驚いている。
鎌倉という土地は度々アニメや映画の舞台になっているが、本作の主な舞台となっている深沢地域は、田園地帯から発展した郊外の地区であり、観光資源や風光明媚なスポットがある訳でもない。
何でもない、首都圏の中にあってはどちらかと言うと田舎に分類される地域だ。そういった舞台がどのように物語に反映されるのか、少々興味深い。
さて、以下は地元民ならではの解説に費やしたい。
今回の「地元民からの解説」
瑛太が乗っていたのは言わずと知れた「湘南モノレール」。世界でも珍しい懸垂式のモノレールなので、ピンときた方も多いだろう。
運賃は高く揺れも凄いのだが、車内からの眺めは江ノ電とはまた違った意味で面白いので、鎌倉を訪れた方はぜひとも乗って頂きたい。
ただし、始発駅は大船で、終点の江ノ島は江ノ電とも小田急とも離れているので、観光の足としてはあまり役に立たないが(苦笑)。
瑛太が降りた駅は、作中でも明示されていたが「湘南深沢」駅。無人駅かつ周囲には店も少ないので、地元住民以外が利用する機会は殆ど無い。
かつてはJRの工場や団地(JRの社宅)があったのだが、現在の駅前は作中でも描かれたようにただッ広い空き地と昔ながらの商店、コンビニが一軒のみという寂しい場所。
一点、湘南深沢駅についてのツッコミを入れると、瑛太と陽斗が四年前に眺めていた駅前の空き地は、四年前にはまだ解体中の団地が存在していたずなので、スタッフのリサーチ不足と言える――と言ってしまうのは流石に厳しすぎる指摘か(笑)。
まあ、地元民ならば違和感を覚える所なので、この際だから指摘させてもらった。
瑛太の新居は常磐の斜面マンション(固有名詞は自粛)。
立派に見えるが、当初の計画ではもっと巨大なマンションだったのが、鎌倉の街づくりにそぐわないとの指摘があり、山の稜線に沿ったレベルまで高さ制限された、という経緯がある。
マンションが出来る前は、春には桜、秋には紅葉がキレイな山だったのだが、周囲はまだ緑が多いので景観はそこまで壊れていないな、というのが古い地元民としての印象。
瑛太が通うことになる高校のモデルは、神奈川県立深沢高等学校。通称はフカコー。
鎌倉市と藤沢市の丁度境目に建っており、偏差値は地元学区の公立ではど真ん中位。
校内や校庭のデザインはほぼほぼ現実の深沢高校をモデルにしているらしく、同校をよく知る私としては、色々とニヤリとさせられる部分が多かった。
アニメ本編の面白さにもよるが、この「地元民からの解説」は出来る限り続けていきたいと思う。
質問についても、私が答えられる限りにおいては答えていきたいと思うので、お気軽にコメント欄まで。
ちなみに、つい先日撮った実際の湘南深沢駅前の空地はこんな感じです。 #JB pic.twitter.com/sicVQSGuT0
— スミダ (@sumidanger) 2017年10月6日
例の場所。たぶん、一年くらい前。 #JB pic.twitter.com/ynzDIbrMEt
— スミダ (@sumidanger) 2017年10月8日
Twitterでも気が向いた時にネタを投下予定。