基本的に原作バレ無し。シリーズ知識の解説のみ書く方針。
今回の満足度:4点(5点満点中)
(以下ネタバレ)
あらすじ
辛くも生き延びたジークは、黒のライダーに「どうして戦場に来たのか」と問い詰められ、自らの想いをまっすぐに彼に伝える。ジークの意志の硬さを知ったライダーは彼を賞賛し、その願いを叶える為に手を貸すと宣言する。
だがそこへ、ライダーのマスターであるセレニケが邪な笑みを浮かべながら現れる。
一方、シロウ神父がもう一人のルーラー「天草四郎時貞」である事を知ったジャンヌは、彼の真意を問いただす。
「全人類の救済」を謳う四郎だったが、今の世を生きる人々に託すのではなく、既に死人である彼自身が聖杯を使いそれを願う事は世の摂理に反する。
ジャンヌは、赤と黒のサーヴァント達と共に共同戦線を張ろうとするが、赤のマスターの令呪は既に四郎が奪っており、赤のサーヴァント達は恭順を迫られる。
しかも、黒のキャスターまでもが四郎の話に耳を傾けてしまい――。
感想
どうにもまたテンポが悪くなってしまった印象。
作画については、セレニケの見せ場(笑)が特に酷かったものの、力を入れるべきところでは崩れは無かったので、限られたリソースの中で工夫している、といったところか。
アヴィケブロンがあっさりと四郎にくだってしまったのは少々意外だった。
元々何を考えているのかよく分からない人物だが、どうにも真意が読めない。マスターであるロシェの身の安全を四郎に確約させた割に、ケイローンの言動からはアヴィケブロンがロシェに危害を加えようとしているようにも見え……。
セレニケについては、なんとも呆れ果てたマスターだが……ゴルドにしてもダーニックにしても、結局はサーヴァントを都合の良い使い魔としか認識していなかったので、魔術としてはむしろ「正しい」姿なのかもしれない。
カウレスやフィオレ、獅子劫のように相手を一人格として認め対等以上に扱うほうがむしろ少数派なのかも……。
とは言え、本当に賢い人間ならば「たった」三回の命令権しかない人間が逆立ちしても敵わない強力な存在を「ただの使い魔」とは考えないはずだが……。まあ、Fateシリーズの常として、サーヴァントをそのように扱ったマスターは悲惨な運命を辿るので、ある種の負けフラグなのだろう。
それにしても、12話まではどちらかというヒールポジションだったモードレッドが、今回はダークヒーロー然とした男らしい姿を見せてくれたのも印象的だった。
「粗にして野だが卑ではない」といったところか。
あと、
この「七対七のチームバトル!」と銘打っておいて実はそれ自体がブラフだっていう物語構造は、初代Fateへのオマージュですよね。
— スミダ (@sumidanger) 2017年9月30日
「純粋にチームバトル見せろよ!」って文句言う方々は、多分物語を読み解くことの面白みとか重視してないんだろうな……。 #アポクリファ
という点は強調しておきたい。