今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)
あらすじ
「みずち祭り」の協賛に、お隣の富蔵市にある人気洋菓子店が名乗りを上げた。何故、と首をかしげる由乃としおりだったが、運営会社の代表・工藤に話を聞いてみると、彼は先日の「閉校式」に出席した間野山二中のOBであり、地元に恩返ししたいと考えていたのだという。
更には、リスクを承知の上で、間野山に新しい店を出店したいとまで申し出てくれる。
早速、千登勢らに相談し商店街の空きテナントを提供してもらえないか交渉する事になった。千登勢自身は快く引き受けてくれたが、意外にも空きテナントの持ち主達の反応は芳しくなく――。
感想
全て千登勢の手の平の上だった……という気がしないでもないが、由乃が「開発」と「町おこし」の違いを感情と理屈の両方できちんと認識し、それを周囲にも知らしめてくれた、という展開は実に良かった。
小を切り捨て大を活かすというのは、経済的に考えればごくごく当たり前の話だが、むしろ間野山自体が切り捨てられる方の「小」であるのだから、その論理を押し通せば待っているのは自滅の道、というのは自明の理。
「再開発」といえば聞こえは良いが、ようはリセットでしかない。
さて、間野山市消滅の危機という意外な展開になってきたが……商店街や地域振興レベルで言えば、実は市町村合併の影響はあまりない。
ただ、由乃達は間野山観光協会なので、市町村合併があれば協会自体が吸収合併される可能性はあるし、「間野山」という地名が消滅する可能性もある。
……というか、今まで間野山のお役所の姿があんまり見えなかったので、正直行政レベルの話が由乃達にどのように関わってくるのか、ちょっと見えない。
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