今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ含む)
あらすじ
「アビスの底で待つ」――ライザが書いたと思しき封書には、ただそれだけが書かれていた。
リコは、アビスの底で母ライザが自分を待っているのだと判断し、真剣にアビスの底を目指すことを決意する。だが、アビスの底を目指すということは、二度と地上に戻ってこれぬことと同義。ナットはなんとかリコを止めようと考えるが、激しい言い争いになってしまい――。
感想
ナットだけが悲しいわけではなく、リコもやっぱり悲しいのだ、という辺りの演出に思わず目頭が熱くなった。凡百の作品だと、この手の「憎まれ役」は片思い*1のまま終わってしまうが、リコとナットの場合はきちんとお互いに信頼関係があったのだという辺りが、粋であり、リコの決意の固さを証明する要素でもあり……。
リーダーも気付いていて見逃したような節が見受けられ、リコ達は真実仲間達に背中を押されて、未踏の地へと旅立っていった。
果たして、リコ達を待ち受けるのはどんな光景なのか? ようやく長いプロローグが終わった、といった所か。
- 作者: つくしあきひと
- 出版社/メーカー: 竹書房
- 発売日: 2014/06/19
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*1:恋愛的な意味だけではなく、もっと広い意味での。