今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)
あらすじ
丑松が桜池で溺れ入院してしまった。そもそも何故、普段着のまま桜池を泳いでいたのか? 不思議がる由乃達に、ドクが意外な事実を告げる。
その昔、丑松、ドク、そして千登勢の三人は一緒にバンドをやっていた。いつか自分達の音楽を沢山の人々に響かせることを夢見ていた彼らは、ドクの東京への進学を機に、三人で東京へ出ようと計画する。だが、丑松にも千登勢にも継ぐべき家があり、親の反対は避けられない。そこで千登勢は当時行われていた「みずち祭り」の夜のどさくさに紛れて、間野山を出ていこうと提案する。
だが、約束の夜、丑松は姿を見せなかった。彼は何故か、祭りのクライマックスに桜池で行われていた水上みこしの現場に乗り込み、大騒ぎを起こしてしまっていた。
その騒ぎのせいで、みこしは丑松のギターとともに桜池へ転落。それ以来50年間、誰からも忘れられていたのだが、丑松は池干しが行われることでみこしが姿を現すのを恐れていたようで――。
感想
今も昔もはた迷惑な事は変わらない丑松。父親への思いやりや地元愛が間違った暴走を続けたまま現在に至っている訳で、私的には全く美談には感じなかった(笑)。
逆に、凛々子への優しい言葉や、自分の若い頃を否定的に振り返るのではなく「やりたいことをやった」思い出として語った千登勢に対する好感度が上昇。
また、千登勢の言葉は、由乃達が考える「これからの間野山」とも合致しているように見受けられる。一度は故郷を離れた人々が、帰ってきたくなる、帰ってくるべき場所。それを由乃達は作ろうとしている。*1
もちろん、それは口でいうほど簡単なことではなく、問題は山積みだが――まさかRPG的展開になると少々予想外(笑)。ここでタイトル回収とは。
サクラクエスト外伝 織部凛々子の業務日報 (1) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)
- 作者: Alexandre S. D. Celibidache,まっくすめろん
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*1:そういった意味では、今回のエピソードでドクが常に縁の下の力持ちを演じていたことが非常に示唆的に感じた。彼はまさしく、一度間野山を捨てたが戻ってきた人間である。