あらすじ
ちょっとした世間話がきっかけで、塔子の作ったジャムを名取に届ける事になった夏目。待ち合わせの場所で名取と落ち合うが、そこへ名取の祓い屋仲間である会宮が現れ、妖怪などの研究をしていた箱崎なる人物の邸宅で、その遺産探しが始まった事を告げてくる。
夏目のただならぬ力を感じ取った会宮は、夏目もその遺産探しに連れて行こうと言い出すが、当然、祓い屋同士のゴタゴタに夏目を巻き込みたくない名取は、いい顔をしない。だが、夏目自身は以前よりも祓い屋の世界を知ろうと考え始めており、会宮の申し出に応じ、箱崎邸へとついていくことに――。
感想
遂に名取に友人帳の事がバレた……? という所で引き。何ともヤキモキさせられる。
名取は、心底夏目の事を友人であると思っているし、柊に対してそうであるように、決して妖怪に絶対的に冷たい人間でもない。だが、名取が友人帳のことをあえて聞こうとしなかったのは、むしろそう対応すれば夏目が自分から話すと考えたからでは……? という疑念もある。
以前は、名取が夏目に対する敬意故に友人帳について知らんぷりを決め込んでいるのではないか? とも思ったが、今は逆に、夏目を心配するが故に、友人帳の事を知ろうとしているのではないか、と思える。もちろん、祓い屋としての実利もそこにはあるかもしれず……。
夏目は既に名取に話す気満々に見えるが、どのように決着をつけるつもりなのか……? 比較的穏やかなエピソードが続いただけに、ここから最終回までは、やや緊迫したシリーズになるのかもしれない。
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