たこわさ

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月がきれい 06「走れメロス」感想――天然サークルクラッシャーの恐怖

イマココ/月がきれい (アニメ盤)

今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ含む)

あらすじ

千夏から「安曇くんを好きになっちゃった」という衝撃の告白を受けた茜は、もやもやを抱えたまま大会を迎えてしまう。一方、小太郎は出版社の編集者から電話をもらい、デビューへの緒が開けたのでは、と期待するが――。

感想

やはり千夏は天然だった――しかも、その天然さで周囲の人間関係を破壊する類の。
彼女には、恐らく裏はないのだろう。だがその分、茜が死ぬほど思い悩むであろう事や、自分が小太郎に「告白」して玉砕したあとの気まずさなど、予想だにしていないのではないだろうか?
千夏のような人間は、ある種の「サークルクラッシャー」の典型と言える。人間関係を壊して楽しむのではなく、考えなしな言動が結果として周囲の人間関係を破壊するたぐいの、天然サークルクラッシャーだ。

「自分がスッキリするため」に、他人の彼氏に横恋慕していることを明かし、相手が善意から「気にしない」と言ってくれたのを良いことに、「玉砕してすっきりしたいから彼氏に告白してもいい?」等と図に乗る。そしてそれで実際、本人はスッキリするのだが、巻き込まれた方は心にしこりを残し何だか人間関係が上手く行かなくなってしまう……。
この手の、自分だけスッキリして周囲には気持ち悪さを残す人間の「被害」に遭った覚えのある方は、決して少なくないのではないだろうか?(苦笑)。
茜の姉の言葉はシビアにも聞こえるが、こういったケースの場合、気を遣った方が被害が大きいのは明らかであり、実に適切なアドバイスである。

一方、小太郎の方は……流石にモデルとなった角川グループ自体がラノベ作家から一般文芸作家への転身を強力に進めている現実があるので、あの編集者は何かの皮肉かギャグだと思いたいが……ラノベ作家や編集者の声から漏れ聞こえてくる現場の惨憺たる有様を思うと、ただの皮肉やギャグとして受け取れず……笑えない。つまり「ああ、こういう編集者『居そう』」と思ってしまった。
若者を使い潰そうとする「悪い大人」な編集者の存在は、どうか架空であってほしいものだ。