あらすじ
ウォール・ローゼに破壊の痕跡は見受けられず、遭遇した巨人の数もあまりにも少なすぎる。不可解過ぎる疑問を抱えつつ、夜を明かす為にとある古城へと身を寄せた南班と西班。盗品と思しき食料や酒も見つかり、まずは快適な夜を過ごせると安心したのも束の間、いつの間にか古城が巨人の群れに囲まれている事に気付く。
夜は動きが鈍るはずの巨人が何故? と疑問に思う間もなく迎撃を迫られる一同だったが、立体機動装置などを装備しているのは先輩兵達だけであり、コニー達には何の備えもない。悲壮な覚悟の中、巨人を必死に迎撃するも、一人また一人と犠牲になっていく。
コニー達も城内に侵入した小型巨人をなんとか行動不能に追い込むが、その最中、コニーを庇ったライナーが大怪我を負ってしまう――。
感想
Ω「ユミルも巨人の一人だったんだよ!」
ΩΩΩ「な、なんだってーっ!?」
――というような感じのノリで、ユミルも巨人能力の持ち主であるという事実を受け止めた方も、多いのではないだろうか? そもそも名前からして北欧神話の巨人と同じであり、番外編などでも彼女と巨人の関係を示唆する情報が出ていたので、実は意外性どころか予定調和ですらある。
そういった経緯もあって、この辺りの展開を「茶番」と感じる方は、原作時点でも多かった印象。私は良い意味で「茶番」と捉えたので、そこまで悪印象は湧かなかったが。
ライナーの自己犠牲と、それを(彼の身を案じるという理由以外で)懸念するベルトルト、という意味深な構図も、今後の物語を示唆する重要なファクター……というか、察しが良い方は、ベルトルトが何をそんなに怒っているのか、既に朧げながらも理解し始めた頃だと思われる。怒涛の展開が進むので見逃している方も多いかもしれないが。
そしてシリアスかつ情報量が多い展開の中でぶっこまれる、ライナーの「結婚しよ」ネタがある意味救い(笑)。