あらすじ
倉川真理は死産により、この世には生まれていない女の子だった。では、ケイ達が知り合ったマリは何者なのか?
実はマリは、母親が我が子を失った悲しみから「能力」によって創り出した存在だった。しかも、母親は「管理局」の勧めにより、マリと離れ咲良田市から出て行くという。そうなれば、マリは一体どうなってしまうのか?
ケイは、マリを救う為――マリの悲しみを消したいと願う春埼の為、「管理局」の意向に逆らって行動を起こすことに――。
感想
やはり、理屈が先行しすぎていて中身に乏しい会話劇というのは、観ていて苦痛に感じてしまう。せめて、長回しの間にも画面に工夫なりなんなりがあれば、作品にのめり込めるのだろうが、演出も作画も平坦な為に退屈極まる。
もちろん、ケイ達感情を失ったキャラクターの内面を描こうとすれば、ああいった淡々とした静かな構成・演出にする必要があったのだろうが、それにしたってやはり限度がある。
他にもラノベ原作で「キャラクターの理屈っぽい長台詞」が特徴の作品はあるが、どの作品も視聴者を退屈させない工夫に腐心している印象があるので、それを考慮すると余計にこの作品に対しての不満が募ってしまう。
後半に待ち受ける菫の突然の死やら、頬を染める春埼にケイが感情を揺さぶられるシーン等は、そこそこ以上に感じたのだが……。
原作第一巻は現在WEB小説投稿サイト「カクヨム」で公開中とのことなので、そちらをチェックしてみるのも一興かもしれない。
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