たこわさ

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機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ #45「これが最後なら」感想

今回の満足度:3点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

ギャラルホルン本体を掌握し、ラスタル率いるアリアンロッド艦隊を圧倒するというマクギリスの目論見は水泡に帰した。結局、圧倒的な数の不利を抱えたまま、鉄華団と革命軍はアリアンロッド艦隊と全面対決を迎えることに。
流石の鉄華団の面々も、数の暴力の前には苦戦。更には、ラスタルの策略によりダインスレイヴが戦線に投入され、戦いは次第に一方的なものになっていくが――。

感想

せっかくモビルスーツがかっこよく動き回っていても、肝心要の脚本がお粗末であればロボット物は駄作になり得る――そんな事実を思い出させてくれたエピソードだった。

とにかくマクギリスのアホさ加減が目立つラスタルはイオクと違い、理性的に「手段を選ばない」人間だということはマクギリスもよく理解していたはず。ダインスレイヴの件についても、当然警戒すべきだったはずだが……まさか何もやっていない上に、追撃すらも予想していないとは恐れ入る。

ガエリオもマクギリスの理想を歪んだものだと断罪しているが、未だに歪んだ正義感を貫き惨事を巻き起こしたアインを神聖視しているのだから、彼の唱えるお題目も薄ら寒いものがある。どうせなら、ラスタルにイオクを庇い立てする事を諦めさせ、「法の支配のもとに」断罪し、その上で武力で事を成そうとしたマクギリスを糾弾する――位のことはやってほしかった。というかイオクとっとと死んで欲しい。

シノの最期についても……あまりにも早々とフラグ回収されてしまったことで、盛り上がりも何もない。彼の死自体は悲しいことだが、あまりにも都合よく三日月がポカをし、起死回生のダインスレイヴが外れてしまうあの展開は何かのギャグだろうか? この作品は、少なくとも第一期の時点では、所謂テンプレート展開を打破する面白みが受けていたと思うのだが……。自らそれを捨て去って、一体どこに行こうとしているのやら。

良い意味でのどんでん返しを期待したいところだが、監督氏・シリーズ構成氏はコテコテの大団円がお好きな印象があり、それは望めなさそうだ。

非常に面白かった作品がこのような無残な末路を迎えようとしていることは、残念でならない。出来れば、私のこの見立てが誤りであると証明してもらいたいところだが……。

バエルさんが活躍する時は来るのだろうか……?