たこわさ

アニメやゲーム、映画・本などのレビュー・感想・情報を中心にお送りする雑多ブログ。

この素晴らしい世界に祝福を!2 第6話「この煩わしい外界にさよならを!」感想

今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

魔王軍の幹部を討伐したことで、晴れて無罪放免となったカズマ。借金もなくなり余裕が出来たことで、カズマとアクアは途端にゴロゴロとし始めてしまうが、めぐみんダクネスにせっつかれ、渋々クエストをこなすことに。
新しい装備とともに、リザードランナーと呼ばれる魔物の討伐クエストに出かけたカズマ達。カズマの立てた二重三重の作戦にスキはないかと思われたが、アクアが余計なことをしでかしてしまい一転ピンチに――。

感想

以前は、この世界を去ることに少しの未練をみせたカズマが、(半分は冗談だったのかもしれないが)今回は去ることを厭わない素振りを見せたのは、実はそこそこ深刻な事態なのではないかと思ってしまった。好き好んで死にたいわけではないだろうが、生への執着が薄くなったカズマには、いつの日か「いざとなれば玉砕すればいいや(アクアが生き返らせてくれるから)」という発想に取り憑かれてしまう時が来るのではないか、と。

めぐみん達の様子からは、例えアクアのリザレクションで生き返るからと言っても、カズマの死に様を目撃する事自体に相当な精神的ダメージを被っているのが窺える。「聖剣エクスカリバー」というお下劣な落書きをしためぐみんだが、その内心が穏やかでなかったことは、あの泣き顔からも察せられる。恐らく、ダクネスも同じような気持ちだったのではないだろうか?

自分が死んだことよりも仲間達の安否を重要視したように、カズマは決して薄情な男ではない。むしろ仲間思いとも言える面が強い。……ただ、どうやら女心には疎すぎるようで、めぐみんダクネスが自分に寄せる信頼感(と、もしかするとそれ以上の感情)には全く気付いていないのだから、なんとも「残念」な事だ。
もっとも、そういったシチュエーションが実にこの作品らしい、とも言えるのだが。


作画・演出に関しては、アクアが駄々をこねるシーンの「溶けた」感じがまた絶妙だった。作画の労力を減らしつつ逆にそれを演出として面白みを出すという、本作の真骨頂を観た印象。それでいて、エリスやめぐみんの大事なシーンでの表情は気合の作画なのだからなんとも恐れ入る。

エリスに関しては、第一期の時から既に「中の人」繋がりで彼女の正体(というと語弊があるが)を示唆されていたが、今回、ダクネスにだけ敬称を付けていなかったこと、そして「たまに外界に行っている」という発言から、ほぼほぼ「あの人物」と同一存在という事が確定したと言える。むしろ、あそこまであからさまなヒントを出されていてカズマが気づかないというのが、ギャグに感じるレベル。
真実を知った時のカズマの反応が今から楽しみでならない。