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今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)
あらすじ
ある夜、平蔵は凄腕の刺客に襲われる。何とかその場は凌いだものの、その恐るべきの冴えは、平蔵を驚嘆させるに値するものだった。何らかの香をまとったその刺客に、興味を覚える平蔵だったが――。
感想
何とも切ない結末。敵討ちのことなど忘れて新たな人生を歩もうとした半四郎の心中を思えば何とも気の毒だが、生きるためとは言え縁もゆかりもない人間を斬ってきてた彼が、最後には因縁により命を落としたのは、まさに因果応報という他ないか。
救いようのない展開ではあったが、当の鬼平はどこか飄々としていて、流石は「鬼の平蔵」といったところか――それとも、あれが彼なりの最高の手向けであったのか……。
相変わらず殺陣の作画が素晴らしい。鬼平で重要な要素である「食事」のシーンに手を抜いていない所がまた、原作へのリスペクトを感じさせてくれる。
- 作者: 池波正太郎
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
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