たこわさ

アニメやゲーム、映画・本などのレビュー・感想・情報を中心にお送りする雑多ブログ。

2016年アニメ総括未満の何か

早いもので2016年も残すところ数時間。今年も面白かった作品、気に入ったキャラクターやエピソード、OP/ED楽曲&映像に(勝手に)「賞」を贈りつつ振り返ってみたいと思います。

なお、各クール毎の評価は下記それぞれの記事をご参照ください。

優秀作品賞

今年は間違いなく豊作の年だったと言えましょう。アニメの放送数自体が多かった事も手伝ってか、文句なしに「面白かった」と言える作品は上記の通り10作品に及びました。
この中であえて一つだけ選ぶとしたら、やはり「響け!ユーフォニアム2」でしょうか? 第一期と合わせて評価するべき作品なので、本当に「あえて」なのですが。次点は「このすば」。全く期待していなかっただけに、余計に印象深い作品になりました。二期も期待しています。
劇場アニメでも「君の名は。」「聲の形」「ゼーガペインADP」等、話題作・優秀作に恵まれた年でした。「マジェスティックプリンス」も評判は良かったようですが、残念ながら見逃してしまいました……。

男性キャラクター賞

ハヤテ・インメルマンマクロスΔ
マクロス主人公には珍しく有言実行、うじうじしない、良い意味での直情馬鹿という点が好印象。第一話の時点では「なんだこいつ」だったんですがね。
イクタ・ソローク(ねじ巻き精霊戦記天鏡のアルデラミン
マクロスΔのハヤテと同じく、最初は「何だこいつ」だったのが中盤〜後半に至ってようやく彼の人となりが見えてきた時、一気に好きなキャラクターになった印象。二期制作は色々と厳しいでしょうが、期待したいところですね。
西岡正志(舟を編む
今年の最優秀助演キャラクターは間違いなく西岡! 何かと難しい主人公・馬締の相棒として八面六臂の大活躍をしてくれました。周囲に一人ああいう人間がいると、本当に助かるんですよね……。

女性キャラクター賞

めぐみんこの素晴らしい世界に祝福を!
中二な部分はどうかと思いますが、「素」になった時の可愛さが反則級。二期はヒロイン力を増していくという噂もあるので今から期待してます。
穂村千夏(ハルチカハルタとチカは青春する)
作品は散々でしたが、常にチカちゃんのアホ可愛さに救われる思いでした。ブリドカットセーラ恵美さんの演技も良かった。
ソフィー・ノエル(クロムクロ
主人公とヒロインが結構あたふたとする中、常に一本筋の通った行動をしてくれて、実に好印象。あと可愛い(重要)
アリーシャ・ディフダ(テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス
原作ゲームプレイヤーから散々「不遇」と聞いていたのですが、アニメでは見事に主役級に描かれていて、なんかもらい泣きしたい気持ちでした(笑)。やはりカッコ可愛い姫様キャラというのは至高ですね。

次点は「終末のイゼッタ」のフィーネ殿下。

ベストOP賞

楽曲と映像のクオリティ・親和性が高いものをピックアップ。

虹を編めたら」――ハルチカ
作品は散々でしたが(以下略)。EDも何気に良かった。本編は何故ああなった……。
一度だけの恋なら」――マクロスΔ
何ともかっこいいOPでした!
風ノ唄」――テイルズ オブ ゼスティリス ザ クロス
アクションアニメのOPのお手本のような映像美と疾走感溢れる楽曲にメロメロでした。
「翼」――アルスラーン戦記 風塵乱舞
「一期とは違うんだぜ!」というスタッフの意気込みが伝わるようなOPでした(笑)。
「人生は素晴らしい」――逆転裁判〜その「真実」、異議あり
本編は所々良かったものの残念な感じに終わりましたが、このOPだけは今年のアニメOPの中でも屈指の出来だったと断言。
サウンドスケープ」――響け!ユーフォニアム2
躍動感溢れるOP&楽曲。まさに京アニの真骨頂。
「アンサー」――3月のライオン
キレイなシャフト。

タイアップではなく「アニソン」が多かったのも良かったですね。そういう意味では、逆転裁判はタイアップ(ジャニーズ)なのにきちんとしたOPに仕上がっていましたが。

ベストED賞

それは小さな光のような」――僕だけがいない街
監督お得意の独特な絵柄による幻想的な映像と梶浦由記さんの壮大な楽曲、そしてさユリ氏の伸びのあるボーカルの相乗効果が素晴らしかった!
「calling」――テイルズ オブ ゼスティリス ザ クロス
本編が忙しなかった分、EDで「あり得たかもしれない日常」を描いてくれていて何とも印象深かったです。

ベストエピソード賞

コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜 THE LAST SONG 第24話「君はまだ歌えるか」
観る側に物凄いリテラシを要求する作品だっただけにどんな最終回になるかと思っていましたが……素晴らしい余韻を残す良エピソードでした。
田中くんはいつもけだるげ 第四話「白石さんの秘密」
作品全体としてももちろん面白かったのですが、白石さんを一発で好きにさせられたこのエピソードが一番印象深いw
ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン 08「いつか三度目に」
何かとつかみにくい主人公イクタの内面を、残酷な現実とともに視聴者に見せつける「重い」エピソード。
テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス #10「アリーシャ・ディフダ」
やだー姫様かっこいいー! 抱いてー!! となった(キモい
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ #26「新しい血」
セルフオマージュたっぷり、更に土煙もたっぷりな作品を象徴するようなエピソード。
響け!ユーフォニアム2 第九回「ひびけ! ユーフォニアム
最終回とどちらか悩みましたが、あすかの本心が明かされたこちらを一押ししたいと思います。
ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第39話「さよなら杜王町-黄金の心」
序盤や途中の不出来さをすべて許せる素晴らしい最終回でした。

産業廃棄物だったで賞

今年も多すぎたので自粛。アニメの数が増えれば、当然「よくもこんなキチ●イアニメを!」という感じのものもたくさん出てくるのは自明の理ですよねー(遠い目)。

最後に

ここまで書いて既に大晦日の20時過ぎ。今年はやけに早く時間が流れた感がありますが、その一因は夢中になって観られるアニメ作品*1が多かったからじゃないかと思います。「30分があっという間」に感じる作品が。
反面、去年のまとめでも書いたのですが、粗製乱造の向きが健在で、業界全体が疲弊していってしまうのではないか、といった不安も。特に今年はキー局主導のアニメで当たりが少なかった印象もあり、既存のビジネスモデルが崩壊を始めている節を感じました。
Blu-ray等の売上も一時期よりは落ちていて、アニメ業界(ゲームや漫画もですが)は過渡期に入っているのだろうな、と。かくいう私もTVシリーズの円盤で今年買ったものはありませんし……。制作・放送数が多くて面白い作品も多かった――が、それが業界の隆盛の証拠にはならない、というのはなんとも世知辛い話です。
現場アニメーターのブラックさも何年も前から話題になっている割には、いまだ解決されたと言う話を聞きませんし、来年こそは業界全体の抜本的改革が行われないと、このまま日本のアニメーションは沈んでいってしまうのではないか、と無力な一アニオタとして危惧しております。
どうか、来年の今頃は、そんな不安など欠片も感じない世の中でありますように……。

それでは皆さん、来年も良いアニメライフを!

*1:アニメには限らないのですが、本稿はアニメについての投稿なのでここでは省略。