あらすじ
ゲルマニアの新型爆弾を阻止する為、イゼッタは魔石を携えてゾフィーとの再戦に挑む。同じ頃、フィーネはゲルマニアと各国代表との会議の場に乗り込み、新型爆弾の威力を背景としたゲルマニアの恫喝に各国代表が屈せぬよう言葉を尽くしていた。だが、味方側であるはずのアトランタ代表から「もしイゼッタがゲルマニアの魔女を倒した場合、今度はイゼッタ自身が世界の脅威となるのではないか?」という言葉が投げかけられてしまう。その言葉に対し、フィーネは――。
感想
色々と駆け足だったものの、それぞれのキャラクターに一定の見せ場を作りつつ、綺麗にまとめた良い最終回だった。魔石の力を限界まで使ってレイラインを枯渇させる、という展開はある意味予想通りなのだろうが、なにかこう、魔石に関しての伝承についてそれを思い起こさせる事柄があった方が自然な展開になったのでは……と思わなくもない。*1
ゾフィーを裏切ったのが当の王子本人であった、という点は恥ずかしながら予想外だったが、なるほどイゼッタがフィーネに自分を使い捨てるよう迫った件と合わせて考えると実は自然な流れだったのだな、と思わず膝を打った。会議の席で凛とした態度を貫きながらも涙を浮かべたフィーネの姿は、個人としての感情を殺さねばならない君主としては失格なのかもしれないが、少なくとも彼女の言葉に最も強い説得力をもたせる「武器」でもあった。個人と公人としての二律背反が絶妙なバランスで両立している事こそが、フィーネの何よりのカリスマ性だったのかもしれない。
あの状況でイゼッタが生き残ったのはいかなる奇跡によるものか……多くは語られていないが、彼女が力尽きた場所の状況を考えれば、ゲルマニアに反抗していた人々が瀕死の彼女を救ったのかも……等と妄想が膨らむ。尺の都合もあったのだろうが、多くを語らなかったことで逆に良い余韻に浸ることが出来た。
- アーティスト: 音楽:未知瑠
- 出版社/メーカー: フライングドッグ
- 発売日: 2016/12/21
- メディア: CD
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