あらすじ
久美子の姉・麻美子が大学をやめて美容師を目指すと言い出し、家の中は険悪なムードに包まれてしまう。親との口論の中、「本当はトロンボーンもやめたくなかった」と吐露した麻美子に対し、久美子は苛立ちを隠せなかった。
一方、吹奏楽部では、あすかが再び部活を休んでしまうという事態が起こっていた。部員達にも動揺が広がるが――。
感想
麻美子の言い分はまさに「子供」のそれではあるのだが、姉や兄というのは実際にああいったシチュエーションで割りを食っているものでもあり、両親の側が絶対的に正しいとも言えない。恐らく、麻美子は優秀すぎて親の思惑以上に「いい子」を演じてきてしまった事で、結果として自分を追い込んでしまったのだろう。そう思うと、「正論」以外の何物でもない父親の言葉にも、自らの怠慢をかえりみなかったという側面が浮かんでくる。
親も人間であり、一人目の子供ともなれば「親一年生」である訳だから、当然間違いだって起こすもの。この点は、あすかが他人から「完璧超人」のように思われていた点と重なってくる。黄前父娘にも、相手が「親だから」「娘だから」という予断があるように思える。
しかもこの問題の難しいところは、「正解なんて無い」点。本作がどういった答えを出してくれるのか、注目したい。
さて、予想通りあすかの抱える問題は全く何も解決してしなかったようで、むしろ余計にこじれてしまっているように見受けられる。練習に夏紀を参加させた滝の采配は、あすかが何やら夏紀に相談していた事を考慮すると、予め決められていた事のようにも思える。恐らく、あすかは分の悪い賭けに出ていて、その事を滝と夏紀だけには事前に伝えていたのではないだろうか。そう考えると、久美子を自宅に呼ぼうとした理由もなんとなく察しがつくような気がする。
個人的には、出番が結構削られている印象のある秀一が久々にナイスアシストしてくれた点が嬉しかった。
TVアニメ『響け!ユーフォニアム2』ED主題歌「ヴィヴァーチェ!」
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