たこわさ

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響け!ユーフォニアム2 第七回「えきびるコンサート」感想

響け!ユーフォニアム2 1巻 [Blu-ray]
今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

全国大会への準備が着々と進む中、吹奏楽部の面々は演奏経験を積むために京都駅の駅ビルで行われる演奏会に参加することになった。コンクール非参加組も一緒に演奏出来るまたとない機会にやる気が高まる部員達だったが、そんなある日、久美子は職員室で母親から退部を迫られるあすかの姿を目撃してしまい――。

感想

あすかの抱える「問題」が遂に明らかに。まだその全てが姿を表したわけではないが、これで彼女の幾つかの態度に合点がいったような気がする。
あすかの冷笑的で、どこか情熱を感じさせない態度は「いつか自分自身の意志とは裏腹に諦めなければならない時が来る」ことへの裏返しともとれ、そうなると関西大会の演奏直前に部員達を鼓舞したあの姿こそが彼女本来の姿、という事になる。そう考えると、彼女の心中には常に「どうにもならない苦しさ」が渦巻いていたことになり……なんだか泣けてきてしまう。
部長たちへのドライな態度も、彼女自身がどこかで既に諦めている事の表れかもしれないと考えると、更に。

あすかのそういった問題を全て悟ったわけではないだろうが、それでも彼女のために、部員達のために、そして何より自分のために立ち上がった部長の姿が眩しい。本人は自分を過小評価している節があるが、滝が「自信をつけさせるため」という判断で彼女にソロを吹かせるとは思えないので、今回「主役」を演じきれたのは彼女自身の実力以外の何物でもないのだろう。

このまま明るい雰囲気で終わるかと思いきや、久美子の姉には何か暗い未来を予感させる描写が……。そしてあれは、そのままあすかにも当てはまるのではないかとも感じる。何せ、あすかが抱えているのは「捨てられない母親」にまつわる問題なのだから……。

ちなみに、余程の超一流国内企業を狙うのでなければ、今はどの大学に入るかよりも大学を出るまでに何をやっていたか? の方が就職に有利なのは言うまでもない……。そういった意味でも、あすかの母親は正常な判断力を失っているといえる。