たこわさ

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クロムクロ 第二十四話「血戦の黒部ダム」感想

今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

「枢(くるる)」が空へと舞い上がり、いよいよエフィドルグ本隊の襲来まで秒読み段階となった。それを阻止すべく、人々は決死隊となり研究所奪還へと動き出す――。

感想

まさに「血戦」に相応しい戦いだったが、トムとムエッタが参戦するまではむしろ戦力としては前回よりも劣っていたはずなのに、案外エフィドルグ勢が脆くも崩れ去ったような印象を受けてしまった面もあり。もちろん、前回は主力であるクロムクロが単一の敵に引きつけられてしまった面もあり、ソフィーというエースを欠いていた部分もあるのだが。
そしてセバスチャンの生存は非常に嬉しい反面「台無しだよ!w」とも思ってしまった。あのひげ面といい、スタッフも狙った部分があったのかもしれない。
トムが鹵獲したエフィドルグの機体に乗る展開は少々意外だった。どちらかというとソフィーが乗った方が戦力としては良かったような気がするが、そこはゼルの言葉通り「人間以外のものになる」事をまだ若い彼女には課せられなかった、という事なのだろう。グラハムがあえて自分からソフィーにガウス1への搭乗要請に赴いたのも、恐らくはそういった配慮からだと思われる。

レフィルの正体については、ゼルが仲間になったあたりからそれとなく示唆されていたのである意味予想通りと言った所か。ただ、あの絵面だと「実は腹に一物持っていたゼルがレフィルを洗脳して野望達成」みたいに一瞬見えてしまったので、もう少しどうにかならなかったのか、と思ってしまった(笑)

由希奈が自らの手を汚してまで勝利をもぎ取った件には、本作における「巻き込まれた一般人」達の対比構造の全てが込められていたように感じた。赤城のように状況に抗う意志を見せつつも能力も覚悟も足りなければ「巻き込まれただけの一般人」に終わるが、由希奈は覚悟と能力が伴ってしまった。その結果、彼女は一般人ではいられなくなり「戦士」あるいは侍となった訳だが……あるいは剣之介のプロポーズは、ああいった状況も想定しての事だったのかもしれない。彼が戦いに巻き込んでしまったとも言える由希奈の人生を、傍で支えるという意志表示という意味において。