たこわさ

はてなダイアリーから移ってきました。暫くの間、レイアウトの乱れやリンク切れ等あると思いますが、ご容赦を。

物語も折り返し地点 三田誠「ロード・エルメロイII世の事件簿4 case魔眼蒐集列車(上)」感想

Amazonリンクを張っていますが、現在同サイトでは売り切れの様子。DMM他ではまだ取り扱いがあるようですが、コンスタントに売れている様子なのでご購入はお早めに。

さて、何故か眼鏡装着という一部の層が熱狂しそうなロード・エルメロイII世の立ち姿が凛々しい表紙ですが、「Fate/Grand Order(以下、FGO)」プレイヤーには左下の少女の方が気になるところかと思います。「所長」ことオルガマリーさんですが、本作の舞台はFGOよりも12年程度前なので、そうするとこのオルガマリーさんも――。
(以下ネタバレ)
――という事で、オルガマリー(11or12歳)爆誕でございます。FGOファンの予想通り不幸&ツンデレ全開でございます。もうそれだけでご飯三杯いけます。
第一巻ではルヴィア、前回は「空の境界」から蒼崎橙子、「Fate/stay night[UBW]」からアトラムと、毎度サプライズゲストを入れてくる本作*1、今回もやってくれました。おまけにスピンオフ小説「Fate/Apocrypha」からも更なるゲストが登場して――これ他作品と整合性取るの大変だったろうなぁ、と(笑)
Fate周りのクロスオーバーが増えていく中で、設定の整合性を模索する担当は三田氏になっている、なんて話も出ていますので、今後も某菌糸類とか某社長とかから無茶振りされるんじゃなかろうか、などと今から心配する次第。そもそも、サブタイトルの「魔眼蒐集列車(レールツェッペリン)」*2にしたって、TYPE-MOONの他作品の小ネタから拾ってきたものですしねぇ。今後も名前だけは出てるけど実際には描かれていないネタを三田氏が書かされるのでは……(苦笑)。

――まあ、それはさておき。

今回の舞台は、魔眼を売買し更には移植まで行ってしまうという破格の存在「魔眼蒐集列車」。TYPE-MOON作品でもお馴染みの存在である魔眼、本作では主要人物の一人であるライネスも魔眼持ちですが……今回は残念ながら殆ど出番はありません。*3
エルメロイII世をして「最も大切」と明言させる、ある「聖遺物」が盗まれ、それを餌に魔眼蒐集列車を巡る事件に巻き込まれる、というのが本作の導入。まあ、終盤の展開を見るに「巻き込まれ」ではなく「おびき出され」の方が正解かもしれませんが。
そして、聖遺物をわざわざメインに据えるということは、当然「それ」が必要なある目的が裏に隠されている訳ですが……いやいや、まさか今度はあの人物を性別変換して登場させるなんて、ちょっと予想外でした。まあ、確かに「Fate/Zero」などで描かれた「彼」は男色とは程遠そうな雰囲気だったので、その「恋人」たるこの人物を出すにあたっての性別変換は「有り」なんでしょうが……アーサー王にしろドレイク船長にしろ、大好きなキャラクターが女性化されて毎度複雑な気分を味わっている身としては、今回もちょっとモヤモヤしたものを感じてしまったり。
とはいえ、本編は毎度おなじみのうんちくも展開自体も非常に面白く、満足感の高い作品に仕上がっています。濃ゆい新キャラクターが他にも多数登場していますし、まさかの人物が戦線離脱状態のまま引くというクリフハンガー状態でお預けをくらいますし、否応にも後編の展開が気になる所。恐らく冬コミと同時期に刊行でしょうから、非常に待ち遠しい4ヶ月となりそうです。

*1:表紙や口絵バレしてますが。

*2:なお、初出時は「魔眼収集列車(レールツェッペリン)」だったが、今回は雰囲気重視で「蒐集」と改めてある様子。

*3:ロード・エルメロイII世関連ではライネスが一番好きなキャラなのでもっと出番プリーズ、と私的には思った。