たこわさ

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テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス #03「聖剣祭」感想

今回の満足度:5点(5点満点中)
※原作ゲーム未プレイ
(以下ネタバレ)

あらすじ

レディレイクへと辿り着いたスレイとミクリオは、美しい街の姿とあまりの人の多さに圧倒される。聖剣祭目的の人々が街の入り口に溢れる中、街に入れずまごついていた二人だったが、偶然通りかかった商人ロゼの厚意により無事に街に入る事が出来た。しかし、街に入って早々に先日イズチを襲った憑魔を発見した二人は、その後を追う事に。
一方、城内では反戦を訴えるアリーシャを疎ましく思う勢力が、アリーシャの暗殺を企てており――。

感想

スレイに手を差し伸べたロゼは、お代を要求したのもさることながら、あからさまに何らかの狙いがあって彼に近付いたように見え、しかもアリーシャを狙った暗殺者は明らかに彼女自身のようなので、油断できないキャラクターな様子。
湖の乙女ことライラは、流石はいのまたむつみ氏のデザインだけあって可愛らしい事この上なく、下屋氏のちょっと陰のある美少女ボイスも相まって、アリーシャと同じ位お気に入りのキャラクターになりそうだ。……もっとも、原作ではなくなった松来未祐さんが演じられていたとの事で、同時に悲しみも湧いてきてしまうのだが。

「穢れ」というものがどういうものか、その詳細は今後の説明を待たなければならなさそうだが、聡明かつ世界を見通す目を持つアリーシャの言葉が、かえって人々の不安をあおり「穢れ」を生み出してしまったという構造は何とも皮肉めいている。大局的に見てアリーシャの言っている事は正論そのものなのだが、日々の生活が大事な下々の民にとっては、彼女の言葉など絵に描いた餅にしか感じないのは必然で、そして悲しい事にそれは国を担うレベルの人々も同じようだ。
アリーシャの暗殺を依頼した方もその暗殺を実行しようとした方も、狭い視点で言えば「正義」なのかもしれないが……。アリーシャの受難は続きそうだ。

スレイが導師となる決意を固めた件についてはやや即断即決の印象を受けたが、ここでたっぷりと時間を取って葛藤されてもそれはそれで退屈な展開であるので、あの位サッパリしてくれていた方が好感が持てる。自分の安全よりも民の安全、そしてスレイに見い出した「可能性」の方を重視したアリーシャの聡明さも心強い。
暗殺者=ロゼ? については、本気でアリーシャを殺す気に見えたが、アリーシャが不利な状況にもかかわらず攻撃を凌いでみせたところを見るに、彼女の事を見極めようとしている節があるのか……?