たこわさ

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遂に西也が一線を越える?「甘城ブリリアントパーク8」感想

作者自身が半ば「着地点を決めてない」と明言しているような、疾走感というか迷走感が逆に面白い本作ももう8巻。小奇麗に終わったアニメ版とは異なり、今回も「ファンタジーの皮を被った辛い現実」が西也を待つ?
(以下ネタバレ)

表紙でラティファといすずのWヒロインが仲良く制服でポーズを決めているという、何ともほのぼのした装丁の本巻ですが、口絵を開くと……何か西也といすずが合体シークエンスに入ってるじゃないですか!? ――等と驚きつつも「どうせいつもの釣り口絵でしょ」と読み進めていったらまさかのガチ展開(未遂だけど)で口から変な空気の漏れ方してしまいました。
正直、今まではいすず→西也の一方通行がメインで、西也がいすずを頼りにはしていてもそういう目で見ているかどうかはかなり微妙なラインでした。でも今回、西也くんが華麗なるアグレッシブ・ビースト・チェンジ(略してABC)して野獣の本能全開にしてしまった辺り、きちんと異性として意識していた事が明示された形になりましょうか?
ただ、いすずに対して獣欲を抱きつつもやっぱりラティファの事が最優先である節も窺え、一筋縄ではいかぬ様子。まあ、私がラティファ派なのでそう感じるだけかもしれませんが(笑)。*1
何より、途中で提示される「暗い未来の可能性」を信じるならば、西也っていすずとくっつくともれなく転落人生になるっぽい感じなんですよね。もちろん、いすず自身は献身的に西也を支えてくれる事は確定なんですが……言葉の端々からは、あの未来のビジョンで西也がいすずとくっついたのはある種の妥協の産物――西也を暗い未来へと導くおそらくは元凶――であるとも読み取れる感じが。この二人は信頼し合いながらも、つかず離れずが一番なんじゃないか? という作者のメッセージを暗に感じてしまうというか。――まあ、そこまで考えて書いてない可能性の方が大きいんですが(笑)*2

でも、そうなると西也がいすずに手を出しかけた事が「気の迷い」*3って事になり、あまりにも彼女が気の毒なんですが……いや、そもそも西也が彼女の事を何とも思っていない時期から一人でピンク妄想してたような変態さんだからそうでもないか(ぉ

後半の文化祭エピソードで、クラスで孤立していた西也を救ったのがラティファの純真だった、という点も何やら意味深に思えてしまいました。そもそも、西也が覇気を取り戻さなければクラスでの揉め事もラティファの行動も無かったわけで。西也が真っ直ぐな口説き文句をラティファに向けている点も、彼がラティファの「延命」ではなく「救済」を考え、「傍に居る」ではなく「共にある」事を選ぼうしている事のあらわれであり、結果的にそれが西也を窮地(と本人は思っていないが)から救ったのかな、と。
何かね、やっぱり西也くんには安易に発情乳袋を選ぶのではなく、呪われた姫君と添い遂げるという茨の道を薔薇色の道に変えてくれる位の苦労と気概を見せてもらいたいな、と。それこそ、メープルランドの王にでもなって西也ハーレム建築エンドでもOK(ry*4

*1:全く関係ないが、今回のアレで某人生なゲームにおける双子姉妹の姉の方の攻略ルートを思い出してしまった。まさか、妹の方に手を出さない限り姉を落とせないなど誰が思おうか?(?)

*2:作者氏も明言しているが、本作は比較的その場その場の展開の面白さを重視しているので、あんまり遠大な伏線などは気にしない方が良い傾向にある。

*3:恋愛感情は少なからずあるにしても。

*4:余談ですが、西也に惚れている女性キャラへの私的好感度はラティファ>椎菜>ミュース>いすず という感じ。