たこわさ

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コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜THE LAST SONG 第23話「怪獣と処女(おとめ)」感想

今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

マスターウルティマによって作られた人工島。そこは超人達の楽園となるされたが、実際には妖怪寄りの超人達を「エネルギー資源」として酷使する為に建造された物だった。それを知った笑美は、妖怪達を引き連れてマスターウルティマを襲撃、殺害すると島を奪い取ってしまう。
その事件をきっかけに、政府・人間側の超人達による反体制・妖怪側の超人達の一斉捕縛が始まった。来人やアースちゃんは孤軍奮闘するも、やがて力尽き来人は破壊されてしまう。
同じ頃、自分に纏わるすべての真実を知った爾朗は笑美のもとを訪れていた。果たして、彼が取るべき選択は――。

感想

爾朗という特異点こそが神化という時代を生み出した特異点……核による悲劇が続く我々としては、里見の意見には全く賛同できないはずだが、里見は核による人類滅亡レベルの弊害を知る訳もなく、そしてそれは神化の世界に暮らす人々も同じようだ。政府によって都合のよい「真実」を受け付けられているであろう事を差し引いても、妖怪達をエネルギー資源として使い潰す事を良しとする大衆の無知あるいは無恥さを、責める事は出来ない。
全ての「真実」を知った爾朗は、一見すると自らという矛盾ごとこの「神化」という時代を消し去ろうとしているようにも思える。即ち、超人同士の全面戦争による対消滅を狙っているように。
だが、来人の最期の言葉を聞いた彼の決意の眼差しに、何か違う意図を感じたらしい白田は自ら望んで倒されていたように見える。空虚な結末ではなく未来への希望をこそ、爾朗が示してくれることを期待して待ちたい。