たこわさ

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甲鉄城のカバネリ 第九話「滅びの牙」感想

今回の満足度:4点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

磐戸駅に到着した甲鉄城と克城。美馬を警戒する磐戸領主は克城を駅に入れようとしない。美馬への不信感を増していた甲鉄城の人々も、彼と距離を置けると一安心するが、用意周到な美馬は既に策を巡らしており、やがて磐戸駅は血で染まる事に――。

感想

脚本の甘い作品を観ていると、話の都合で優秀なはずの登場人物たちが突然馬鹿になる、という実にゲンナリする展開に出くわす事があるが、本作の場合は逆に無名の幼さ・未熟さを嫌という程描いてきていて、それをきちんと伏線にしてあったので好感が持てる――が、流石に磐戸の領主の昼行燈振りは要所を任せられた人間とは思えないレベルなので、やはり違和感を覚える部分は残った。
滅火と美馬の何とも言えない関係描写が絶妙。人知れず冷や汗をかいた美馬を、滅火だけが知っていた――そんな美馬の「臆病」を慈しむかのような滅火の最期の笑み、そこに込められた感情の複雑さを、あの一連のシーンだけで描いて見せた手並みは見事。

しかし、美馬の理想がまるっきり狂人の論理なので、やはり生駒との対立軸としては弱い印象が残った。「幕府の臆病」とは言うが、武力を「駅」の拡大の為に費やし弱い者達を護るという覚悟を持てない美馬の方がよほど「臆病」な訳だが……。