たこわさ

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約半年ぶりの新刊「ラストエンブリオ 3 暴走、精霊列車!」感想

先日も書いた通り、今回の表紙は旧シリーズの主人公の一人・春日部耀。いい感じに成長したなぁ、という感じですね。
(以下ネタバレ)

いよいよ始まった太陽の主権戦争。アヴァターラとの激しい戦いが始まる――と思いきや、アヴァターラのトップの一人であるはずの殿下はエヴリシングカンパニーの「出資者」の一人として焔の前に姿を現し、焔の上司であるエドワードの正体はやはり「遊行屋」であるなど、何やらアヴァターラは純粋な意味で焔達の「敵」ではない様子。そもそもクイーンの支配下にあるエヴリシングカンパニーに「敵」が潜り込んでいるとは考えにくく、アヴァターラは「太陽の主権を争う仲ではあるがある種の共闘関係にもある」と言った所か?
アヴァターラの一員となっているらしいジンは、「太陽の主権戦争で絶対に優勝させてはならない共通の敵」がいると独白していますが……となると、「星振粒子体」を悪用しているのは別の第三者でありアヴァターラも本質的にはそれと敵対している、という事か。この辺りの図式は何やら一筋縄ではいかなさそうです。そもそもアヴァターラ自体が「ウロボロス」を裏切った殿下が結成した例のコミュニティのようですから、「敵」はウロボロスの裏にいて未だ姿を見せない何者か、と言った所か。

そんな感じで本筋は勢力関係の複雑さを見せつつも少しずつ事態が動き出しているのですが、今回の目玉はやはり表紙になっている耀の再登場でしょうか。17歳になり焔達より少しだけ「お姉さん」な扱いですが、その本質(と体の一部)は変わっていないようで一安心(?)。今回はデモンストレーション程度の出番でしたが、旧シリーズ最後の時点で十六夜に伍する実力者となったその能力は健在らしく、バトル中心の展開になった場合には主戦力の一人となる事が期待されますね。
私のお気に入りキャラである彩鳥は、今回もセクハラターゲットにされつつポンコツ振りを発揮。本来の実力を取り戻すとパワーバランスが一気におかしくなってしまうので仕方ないのでしょうが、そろそろ格好いい姿が見たい気も。

前回、「ダークヒーロー」然とした登場を果たしたアルジュナは……ドラ親父と白夜叉の策謀のせいで何だか残念イケメンになってしまったような(笑)。てっきり敵側として戦う事になるかと思っていましたが、焔と友情を築きつつあるようで。ある意味、単純に敵味方の図式が成り立たない本作を象徴するキャラクターになるのかな、と邪推。
新登場の上杉謙信は「また脳筋キャラか」と言った印象。本シリーズは比較的「無駄な登場人物」というものがいない性質なので、彼女も何らかの重要な役割を担いそう。

なお、私的にシリーズで一番好きなキャラクターである飛鳥の再登場は「表紙になるまで待て」だそうで……待ち遠しい。

おまけ


アニメイト特典のラバーストラップ。可愛いデカイ