たこわさ

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クロムクロ 第四話「異国の味に己が境遇を知る」感想

今回の満足度:4点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

由希奈の家に居候する事になった剣之介は、食べ物や習慣、文明レベルなど自分が生きていた時代とは違い過ぎる環境に戸惑いを隠せない。そんな中、「早く現代の生活に慣れる為」という薬師和尚の言いつけで、由希奈は剣之介を連れて外出する事になってしまうが――。

感想

剣之介の言動から判断するに、彼が生きた時代は日本に唐辛子が伝来したのとほぼ同時期らしい。剣之介にとって「未知の味」が実は彼の生きていた時代と深く関わるものだというのは、何とも皮肉めいた演出に感じる。
姉よりもよほど柔軟な小春の態度は何とも頼もしく、洋海が「頼りにしている」と言っているのも単純な親バカではないようだが、まだまだ真面目よりも悪戯が楽しい年頃らしく、結局は姉の由希奈が剣之介に関わる面倒くさい現実的な処理をすべて負担せざるを得ないという構図が何とも気の毒であり愉快でもあり。
剣之介は女体マネキンに赤面していた事からも――というか拘束から逃れるためにソフィーの胸を揉んだ手並みからも――年頃の青年として助平心を持ち合わせているようだが、由希奈に対しては徹頭徹尾素っ気ないのが実に面白い。逆に由希奈は「保護者」ポジションながらも、剣之介の(無意識な)セクハラに悩まされたり、距離が近くなった時に思わず照れてしまったり等、ある程度異性として意識している事が窺える。一体この二人の関係がどのようなものになっていくのか、少しだけ興味深い。単純な恋愛関係にはなってほしくないところだが。

しかし、ロボットアニメなのに殆どロボットが出てこないエピソードではあったが、しっかりと面白かった。こういった所にアニメ作品としての地力が出るのだが……あまりにもロボットの出番が控えめだとやはり物足りなく感じてくるもの。日常とバトルの程よいバランス感覚に期待したい。