たこわさ

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クロムクロ 第一話「鬼の降る空」感想

今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

国連の研究所所長を務める才媛の母と違い、学校の成績もパッとしない普通の女子高生・由希奈。三者面談の折、母親が仕事用のスマートフォンを学校に置き忘れてしまった為、友人の美夏を伴いしぶしぶ研究所へと届けに行く事に。
無事スマートフォンを届け、寄り道とばかりに顔見知りの研究員の所へ寄った由希奈だったが、その時、研究所の近くに隕石のような飛翔体が落下。そしてそこから謎の人型ロボット群が現れ研究所を襲撃してくる。
避難しようとする由希奈だったが、研究中だった謎の物体キューブがまるでロボットの襲撃に呼応するように輝き出しているのに気付き、思わずそれに触れてしまう。するとキューブが突然に動き出し、中から全裸の青年が出てきて――。

感想

P.A.WORKS作品にしては主要キャラに目立った美形が少ないな、と言った身も蓋もない印象を受けたが、その辺りは従来の同社制作アニメとの差別化を図る為に意識してやっているのかな、とも思い。トロ臭かったりおバカだったりお下品だったり無配慮だったり……あえて欠点を目立たせる形になったそれぞれのキャラクターの登場の仕方は、恐らくは狙ったものなのだろう。
導入としては中々に満足感のある第一話だった。必要最低限の情報のみで世界観を説明しつつ、不明点を視聴者に考えさせないように実に分かりやすい構成を心掛けている点は好印象。早速、敵ロボットがバリア的な何かを駆使しており、唯一近接攻撃のみが決定打を与えた描写などで、「なぜ人型ロボットによる近接戦闘が必要なのか?」というロボットアニメにおける命題に早々に答えを出した点もマル。
全裸で登場した時貞の「大事な所」を見事に隠し通した構図力は実に恐れ入った。最近は安易に「謎の光線」で隠したりする風潮があるが、やはり本来はああいった「アイディアの勝負」をしてもらいたい所。「フルメタルパニック?ふもっふ」における温泉回に匹敵する……というのは少々褒め過ぎだろうが、ああいう所に拘れるのは一流の証拠とも。