たこわさ

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Dimension W File.12「辿りついた未来」感想

今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

シーマイヤーが次元Wの狭間から送り込んできた巨大な化け物、それはルーザーの妻やアドラステアの研究員達の肉体を素材として作られたものだった。シーマイヤーの非道に怒りを燃やすルーザーは、5つのナンバーズの力を使って彼に立ち向かう。
一方その頃、キョーマは記憶と共に自分の力不足故にすべて失ってしまった絶望感をも思い出し、失意の中にあった。ミラはそんなキョーマを奮い立たせ、未だ失われている部分の記憶――キョーマがジェネシスをどうしたのか――と向き合うべきだと呼びかけるが――。

感想

この作品のテーマでもある(ように思える)「可能性」という言葉の通り、未来に希望を残す終わり方だった。かつて全てを失ったキョーマだったが、それが決して後ろ向きな選択の結果ではなかった事を知り、ようやく彼も未来に進めるようになった。宿敵シーマイヤーにさえその「希望」を示すキョーマのお人好し振りは何とも眩しい。
「可能性の世界」の中で百合崎博士がミラに与えた謎のコイルは、恐らく件の「虚無の中でも動作したコイル」なのだろう。サルバはその事を察したようだが、あえて触れずにおいた所に彼の持つ本質的な優しさが窺える。あのコイルがどんな性能を持つのかは不明だが、エリーの姿にミラが「悲しみ」の感情を覚えた様子を見るに、ジェネシスとはまた違う「可能性」を実現するものなのだろう。

しかし、気の毒なのはエリーだ。父ルーザーを失い、母(義母?)を救うという目的も失ってしまった。ニューテスラの一部勢力にとって彼女は「余計な事を知る邪魔者」であるだろうし、今後一体どうなってしまうのだろうか……。キョーマが保護してくれる展開があるかとも思ったのだが……。

原作ではまだこの続きが始まったばかりとの事で、アニメ二期はあったとしてもかなり先の事になるだろうが、気長に待ちたいと思う。