たこわさ

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灰と幻想のグリムガル Episode.10「リーダーの器じゃないけれど」感想

今回の満足度:4点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

メリィにとって因縁の地であるサイリン鉱山に狩場を移したハルヒロ達。鉱山に巣くうコボルド達を相手に無難な戦いを続ける彼等だったが、メリィの話によれば入り口近くの上層のコボルド達はたいして強敵ではなく、下層に行けば行くほど強力な個体が待っているのだという。慎重に探索範囲を広げていく一行だが、そんな中でランタの独断専行振りが目立ち始めてしまう。一計を案じたハルヒロは、柄じゃないと思いつつもリーダーとしての責任感からランタに苦言を呈する事に――。

感想

ランタの「困ったちゃん」振りは改善されるどころか悪化の一途を辿っているようにも見受けられる。確かに、ランタの言にも一理あるが、デメリットを誤魔化す為に他の欠点やメリットばかり強調するのは詐欺師の手口でしかない。もちろん、ランタなりにパーティー全体の事を考えているのは確かだが、あまりにも自分を正当化もしくは卑下し過ぎていて、広い可能性に目を向けていないだけのようにも思える。ランタが鳴子に引っかかってしまったのは不可抗力だったが、そこに彼特有の思い上がりや考えなしが手伝っていた事は否定できず。
一方で、無理に「リーダーとして」振る舞おうとしたハルヒロも、少々背負い込み過ぎ、気負い過ぎな部分がある。その余裕のなさが、かえってランタの心を頑なにしてしまった点は、明らかにハルヒロの失策だろう。一から十まで自分で賄うようなリーダー像――つまりはマナトの姿が彼の中に強く焼き付いているのだろうが、ハルヒロはマナトではない。器用でもない。ここは頼りになる「相棒」であるユメ等にいったん相談するなどワンクッション置くべきだったはずだが……その点に気付けなかったのは余裕のなさ故か、それとも「メリィに首ったけ」だったからか(苦笑)

さて、メリィの前のパーティーを全滅に追い込んだデッドスポットがいきなり登場してしまったが、現在のハルヒロ達の戦力では、とてもではないが太刀打ちできなさそうな雰囲気を醸し出している。おまけに周囲には他のコボルドもわんさかいる状況。ハルヒロ達は冷静な判断力を保てるのだろうか? またランタが暴発しない事を祈るばかり。