たこわさ

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機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ #21「還るべき場所へ」感想

今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

カルタ率いる地球外縁軌道統制統合艦隊の強襲を受け、オルガは蒔苗の提案通り彼とクーデリアを連れて島を脱出する事を決断。不和のあったビスケットとも「脱出したらきちんと話し合う」とお互いの意志を確認し合い、とりあえずの信頼関係を取り戻す事が出来た。
数で圧倒するカルタの部隊だったが、戦い慣れした鉄華団は三日月達モビルスーツ部隊の戦いでも作戦でも敵の裏を見事にかき、終始有利に事を運ぶ。しかしそれでもギリギリの戦いには違いなく――。

感想

おーるふぇーんず! そらへ〜!!(錯乱中)

……いやいやいやいや、「無事脱出したら〜」とか死亡フラグ立てるなよ! と思っていたら本当に死んだ! あっさり死んだ! しかもオルガ庇ってとか! ビスケット……。しかも狙いすましたように初代OPとか……。正直、フミタンの時は脚本の不味さもあってあまり感慨がなかったんですが、今回は……辛い。
地球外縁軌道統制統合艦隊の方々の体を張ったギャグっぷりとか笑える部分も多かったのですが、それさえも最後に待ち受ける悲劇に対する伏線だってのがまた。大層なお題目を並べておきながらも、結局最後にカルタを動かしたのは私怨だった、というのがまた。状況の打破を考えれば、オルガを殺すのではなく捕えて人質にするのが正解だったはずなのに、全力で殺しに行っちゃいましたからね。「誇り」とやらに拘るあまり敵味方に悲劇を振りまく彼女の姿は、ある意味、無機質に敵を殺しまくって結果的に被害を最小限に抑えてきた三日月達とは好対照。「筋を通す」為にあえて決闘という格式ばった方法を取ったクランクとも正反対ですわな……。まだギリギリ生きているようですが、三日月が彼女を生かしておくとは思えず……。
監督とシリーズ構成の組み合わせから、こういった終盤の展開はある程度覚悟してましたが、それでも次回から観るのが辛くなりそう。特にビスケットは鉄華団の理性担当みたいな所があったから、彼を失った事で団の雰囲気が悪くなってしまうんじゃないかと危惧するばかり。
でも一番心配なのはやはり三日月の精神状態でしょうかね。フミタンの死に対して「いらいらする」と自分でも割り切れない正体不明の感情――恐らくは近しい人間を失った事への飾りない怒りと悲しみ――を持て余していた三日月が、ビスケットというオルガに次ぐ親しい人間を失った事でどうなってしまうのか……。