たこわさ

アニメやゲーム、映画・本などのレビュー・感想・情報を中心にお送りする雑多ブログ。

この素晴らしい世界に祝福を! 第5話「この魔剣にお値段を!」感想

今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

金欠状態に耐えかねたアクアは、いまだにデュラハン登場の影響でギルドの依頼が高難度クエストばかりの中、湖の浄化という「水の女神」である自分にぴったりのクエストを見付け挑む事に。しかし、湖には凶悪な魔物が生息している。討伐クエストではない為、魔物と戦う必要はないものの浄化している間は常に気を付けなければならない。一計を案じたカズマは、アクアを丈夫な檻に入れ湖に浸けるという奇策に出る。
当初は順調に湖の浄化を続けていたアクアだったが、しばらくするとワニの魔物が大量に寄って来て檻に取り付いてくる。檻のおかげで魔物の攻撃は直接届かないものの、周りを取り囲まれ檻ごと弄ばされる状態が続き、湖の浄化が終わる頃にはアクアの心はすっかり折れてしまっており、檻から出てこなくなってしまう。
仕方なく檻に入れたままでアクアを街へと連れ帰ったカズマ達だが、そこへキョウヤという青年が現れアクアに「女神さま」と呼びかける。キョウヤはカズマと同じくアクアによってこの世界に転生した日本人であり、アクアに崇拝に近い想いを抱いていた。アクアがカズマに酷い扱いを受けていると勘違いしたキョウヤはカズマに勝負を挑むが――。

感想

相変わらず面白い。脚本ももちろんの事、演出や「ここぞ」という時のキャラクター作画も秀逸。作画の乱れですら、「見せ所」を引き立てる為の演出のように感じてしまう。
今回初登場のキョウヤは、実に見事な「正統派主人公」のパロディ(皮肉)になっていて笑いが止まらなかった。「いかにも」な好青年で、実際に人柄も良いのだろうが、その実融通が利かず自分以外の価値観も認めず、強さも実際には魔剣頼り*1という情けなさがシュールな笑いを誘う。アクアにとっては流れ作業でしかなかった「転生」の件を、「女神に選ばれた勇者な自分」と勘違いしている点はある意味ピエロの素質を感じる。
キョウヤに対するカズマの声なきツッコミはいちいち正論だったが、それを声に出して言わなかったのはキョウヤが「面倒くさいやつ」だったからか、それともカズマが正論を押し付けるのを好まない故なのか。どちらにしろカズマへの評価を上方修正する要素だったのだが……その後のあからさまな変態行為のせいで台無しなのは何ともこの作品らしい。

今回はアクアがメインのエピソードだったので、自然彼女の百面相を楽しむ結果になったが、そんな中でもめぐみんの恥じらいシーンについては作画に手を抜いていないスタッフには毎度恐れ入る(笑)。

*1:奇襲とは言え、まだ駆け出し冒険者で特別な武器も持たないカズマにあっさりKOされている件から見ても、キョウヤの素のスペックが窺い知れる。檻をこじ開けた腕力からフィジカルエリートではあるのかもしれないが……。