たこわさ

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Classroom☆Crisis 第十二話「希望と野望と絶望と」感想

今回の満足度:3点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

逆恨みしたユウジにより刺され、拉致されてしまったナギサ。服部は必死にその行方を探すも手掛かりが掴めず、カズヒサも身内の恥を晒すわけにはいかず限られた人員しか動かせない中、苛立ちだけが募っていた。他に頼るもののない服部は全てをA-TECの面々に打ち明け協力を仰ぐが――。

感想

綿密に築き上げられた知恵者の策も、愚者の特攻であっさりと瓦解する事がある、という好例というか。ユウジを徹底して小物に描いてきた事がある種の伏線(?)として効果的に働いている……と褒めたい所だが、私的にはあまり盛り上がれなかった。あの狭い世界の中で、金を積まれたからと言ってユウジの為にリスクを冒して大規模犯罪の片棒を担ごうという有能な組織がいるとはどうしても思えなかったというか。一応、裏社会の連中的な示唆はされているものの、もう少しこう、霧科と敵対する勢力があってユウジがそれを利用した……とかいう前振りがあれば面白かったのに、と思ってしまった。ナギサが取り込んだ誘拐犯達の例もある事だし、やはり敵側にもさる仕掛けを用意してほしかった。
今まで決してへこたれなかったミズキが逆に気弱になって他のメンバーに支えられるという逆転構造も、「恋愛は不屈不撓の少女をも、か弱いそれに変えてしまう毒薬なのか」などと益体もない事を思ってしまう程度に白けた気分で観てしまった。普通は逆だろう。
服部がユウジを無力化しなかった事で致命的な事態を迎えてしまった、という展開については当初「ご都合主義過ぎる」などと思ってしまったものの、よく考えてみれば彼女はシャトルジャックの時も同じ過ちを犯している訳で、その点については服部花子という女性を悪癖含めてきちんと人物設計している証拠なのかな、と思い直したり。……過大評価かもしれないが。