たこわさ

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Classroom☆Crisis 第十話「常務 霧羽ナギサ」感想

今回の満足度:4点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

ユウジを引き摺り下ろしたナギサは、一足飛びに常務へと就任。カズヒサ社長という共通の敵を持つ副社長と結託し、今度は社長を引き摺り下ろそうと画策する。A-TECへの不当な解散指示を材料に社長を貶めようと考えたナギサは、中立的な他の取締役達をも抱き込み、取締役会でカズヒサを糾弾する準備を着々と進める。しかし、そのナギサの目論見を知ってか知らずか、カズヒサは裏でナギサの後ろ盾となっている勢力を切り崩しにかかっていた――。
一方、ナギサの去ったA-TECでは、新型ロケットのプレゼンが目前に迫り、開発作業の山場を迎えていた。中でもカイトとミズキはまるでナギサの事を吹っ切るかのように奮起し、特にミズキは鬼気迫る勢いで作業に没頭していた。ミズキを心配しするイリスは彼女を労わりつつ、ナギサが去った事をどう捉えているのか、彼の事が好きだったのか、それとなく尋ねるが――。

感想

前回の予想通り、A-TECの面々はナギサに裏切られた事よりも彼が茨の道を進む事を心配しているようで、本当にお人好しの集まりだよな、などと頬を緩ませてしまいました。

ナギサの「策士策に溺れる」を絵に描いたような凋落ぶりが実に気の毒。服部を秘書のように使わずに社長側の動きを探らせていればもう少し結果は違ったかもしれませんが、突破口を見付けてしまった事でナギサの視野も狭くなっていたのでしょうね。
イリスとナギサにまつわる真実は――いや推理材料少なすぎるだろう、等とミステリ脳が働いてしまいましたが、言うまでもなく本作はそういった手合いではないので、アンフェアとかそういう批判はナンセンスですね(苦笑)。物語上必要最小限の伏線はきちんと張ってありましたので、それなりの驚きをもって受け止められました。
ナギサのイリスへの過剰とも言える気遣いの数々、イリスの抱くナギサへのもやっとした感情の正体、それらが程よく繋がってまあまあ効果的な演出だったのではないかと。欲を言えば、もう少しあからさまかつミスリードを誘う表現があれば、もっとびっくりさせられたんでしょうが。
性別の問題とか戸籍の問題だとかは、恐らく次回以降語られるかと思いますが、A-TECもナギサも悠長に種明かししていられる状況ではないだけに、過去の回想とか説明とかについては必要最小限に済ませてもらいたいという気持ちも。この辺りは脚本の腕にかかっている、と言ったところか。