たこわさ

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アルスラーン戦記 第十五章「シンドゥラの黒豹」感想

今回の満足度:3点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

シンドゥラの王子ラジェンドラと同盟を結んだアルスラーンは、彼の軍と共にシンドゥラへと進軍を開始する。友好的な態度を見せるラジェンドラだったが、アルスラーンダリューンら配下の誰一人として彼を真の意味では信頼しておらず、何か策を仕掛けてくるのでは、と警戒していた。
そんな折、ラジェンドラが自軍とパルス軍とを二手に分けて進軍する事を提案してくる。当然の事ながら警戒するアルスラーンだったが、ラジェンドラの行動を予測していたナルサスは、いくつかの条件を提示した上でその提案を呑むことに。
ラジェンドラは案内役としてジャスワントという男をパルス軍に同行させるが、ジャスワントシンドゥラの宰相からラジェンドラの進軍を阻むように命じられた獅子身中の虫であり――。

感想

バフマンの最期の言葉でナルサスダリューンアルスラーンの出自――アンドラゴラス王の実子ではない事を察しましたが、決して鈍くはなくむしろ聡い少年であるアルスラーン自身が気付かないはずはなく、やはり自分の出自に思い悩んでいたんですね。そんな彼を救ったのがダリューンの忠誠心だった、という所に二人の強い絆を感じます。ダリューンはもうヴァフリーズの遺言からではなく、自分自身の意志でアルスラーンに忠誠を誓っている訳ですね。

今回、義父である宰相の為に暗躍しようとしたジャスワントでしたが……気の毒な事に相手が悪すぎましたね。パルス最高の策士であるナルサスに、曲者と呼ばれる為に生まれてきたような男ギーヴ(酷)の二人を相手にしては、いかな手練れと言えども子ども扱いされてしまいます。恐らくラジェンドラジャスワントがスパイである事を察していたのでしょう。どこまでも不幸ですな。
しかしながら、ジャスワントが父と慕う宰相自身はそれなりの人物のようですし、今回アルスラーンのように王族らしからぬ優しさと気高さを持った人物と出会い命を救われた事は、彼にとって幸運以外の何ものでもなく。今後の活躍が望まれます。