たこわさ

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アルスラーン戦記 第十四章「異国の王子」感想

原作は遥か記憶の彼方……。漫画版は流し読み程度。なので、原作知識は踏まえない感想となります。
(以下ネタバレ)

あらすじ

バフマンが最期に遺した言葉に思い悩むアルスラーンだったが、まずは迫りくるシンドゥラ軍への対応へと気持ちを切り替える。大軍をもって押し寄せるシンドゥラ軍だったが、慣れない気候により疲弊している所をパルス軍に突かれ、更には地の利を活かした作戦やシンドゥラ国内の政争を巧みに利用したナルサスの策により総崩れとなり、総大将であるラジェンドラ王子も捕虜とされてしまう。
アルスラーンの前へ引き出されたラジェンドラだったが、何故かアルスラーンは彼を捕虜として扱わずむしろ客人として歓待し――。

感想

バフマンの最期の言葉で自分の出生に自信が持てなくなった様子のアルスラーンですが、バフマンが遺したもう一つの言葉「良い王とおなり下され」という言葉もきちんと受け取っているところをみるに、彼はただ優しく聡いだけでなく意志の強さも持ち合わせているのだな、と察せられます。
ナルサスの入れ知恵もあったのでしょうが、ラジェンドラをその気にさせた手管も見事。ナルサス達はラジェンドラの事を全く信用はしていないようですが、アルスラーンは信用すれど信頼しない、といったところか。つまりは、彼が都合が悪くなれば手のひらを反す人物である事を理解した上で信用するという、ある意味誰よりも強かなのはアルスラーンである、という事を暗に示しているのかな、と。
アルフリードがことのほか有能だったのは少々意外でしたが……考えたらあのチートメンバーの中で戦っていくわけだから弱かったら意味ないですよね(笑)。ギャグ色が強い作品ならば一人くらいオチ担当がいてもいいのでしょうが、本作はそういった類のものではないでしょうから。まあ、ある意味ギーヴがオチ担当ですが。