たこわさ

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アルスラーン戦記 第十二章「騎士の忠義」感想

原作は遥か記憶の彼方……。漫画版は流し読み程度。なので、原作知識は踏まえない感想となります。
(以下ネタバレ)

あらすじ

逃亡の途中、ルシタニア兵との乱戦でアルスラーンダリューンらとはぐれてしまうが、エラムギーヴの助力もあり窮地を脱し、またお互いに助け合った事でエラムとの絆を深める。
一方その頃、一人となってしまったナルサスは最短ルートを取る為に危険を覚悟でゾット族の縄張りに踏み入っていた。早速ゾット族の集団を見かけ彼らをやり過ごすナルサスだったが、ゾット族の目的はナルサスではなく、銀仮面率いるルシタニアの部隊だった。
威勢よくルシタニア軍に襲い掛かるゾット族だったが、族長が銀仮面に一刀のもとに倒された事を切っ掛けとして一気に劣勢となり、族長の娘・アルフリードを残し全滅する。怒りに燃えるアルフリードは銀仮面に挑みかかるが、その実力差は歴然であり容易くあしらわれてしまう。そこにナルサスが颯爽と現れ、その剣技と事前に仕掛けた落石の罠を駆使しアルフリードを救い無事に逃げおおせる。
アスルラーン達とナルサスがそれぞれ無事逃亡を果たしたその頃、ダリューンファランギースは絶え間なく襲いくるルシタニアの追手や伏兵を相手に苦戦していた。更にそこへダリューンへの雪辱に燃えるザンデ、そして怪しげな妖術を操る謎の暗殺者も加わり、ダリューン達は窮地に立たされるが――。

感想

ナルサスは銀仮面ヒルメスから、ダリューンはザンデから、それぞれ彼らの掲げる「正当な王位」という言葉を聞きましたが、二人ともそろってアルスラーンへの忠義だとかその人柄だとかを挙げてNOを突きつけた所が何とも痛快。現実世界でも中世のある時期には、王侯貴族の誇りやら何やらが民草の命や領地の平穏よりも優先される価値観も存在しましたが、もしかすると作中の時代もそういった考え方が横行している世の中なのかもしれませんね。そこに来て、アルスラーンと言う権威を振りかざさない王の卵が出現した事の意味は大きいのかな、などと妄想。
ただ、アルスラーンの高潔さって理性的な人間にしか理解されないもののような気もするので、この先、俗っぽい人間や猪武者なんかを従わせるには一手も二手も足りないな、と。

しかし、たった一人で追手、しかも銀仮面ヒルメスに率いられたそれを撃退し逃げおおせてしまうとはナルサスの知略と剣技は相変わらず恐ろしいものがあります。ついでに若い嫁候補も確保して――ナルサス恐ろしい子!(違

そして次回からはナルサスを巡るエラムアルフリードのさや当てが始まるのだな!(ぉ