たこわさ

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ベイビーステップ2 第11話「選択肢と爆発力」感想

原作は流し読み程度。
(以下ネタバレ)

あらすじ

左利きの荒谷に対し、経験の少ない栄一郎は苦戦を強いられる。しかし無理に試合中に対抗策を考えようとするのではなく、ポイントポイントで今できる基本的な対策と、そして持ち前の精密なプレイに専念する事で次第に荒谷に食いついていけるようになる。
ある程度の余裕を取り戻した栄一郎は、ブレイクをもぎ取る為に意表を突いたプレイを織り交ぜ、荒谷のペースを崩しにかかる。狙いは的中し、次第次第に荒谷を追い詰めた栄一郎は遂にセットを取り返し1-1とする。このまま栄一郎有利で進むかと思われたが、突然荒谷が雄たけびをあげ――。

感想

相変わらずのエーちゃんの天才ぶり。根本的な左利き対策を試合中に見つけるのは無理なので、それまでに受けたボールからある程度打ち返せるレベルに持っていけるだけの材料を見付け自らのプレイを微補正する……って当たり前のようでいて試合中にそこまで合わせられて、しかもその上自分のプレイスタイルを崩さないばかりか果敢に(チェンジオブペースで)攻めていくって。それが二年そこそこの経験しかない選手だってんだから、これを天才と言わずしてなにをいう? という感じ。
ただ面白いのは、対する荒谷の足を引っ張っていたのはエーちゃんにはない「経験」の部分の一側面だった、という所。蹴落としてきたライバルや諦めていった仲間の為――という覚悟は確かに彼に力を与えてくれていたのでしょうが、彼は本来クレバーに戦うタイプではないので、そういった思いはむしろしがらみにしかならず。エーちゃんも対戦相手を蹴落とすという事をようやく理解はしましたけれども、荒谷のように本当の意味で理解できるようになるのはまだまだこれからでしょう。今回、荒谷はきちんとそういった「重荷」に対して整理を付けて乗り越えましたが、エーちゃんにとってそれはこれから待ち受ける試練になるのかもしれませんね。
まあ一方で、荒谷のピンチを救っているのも経験――万年神奈川2位、裏を返せばもっとも実践経験が豊富で逞との対戦経験も多くそこから沢山のものを得てきた――のなせる業だった訳で。経験の負の側面を振り払った荒谷相手に、エーちゃんは勝利をもぎ取ることが出来るのか?