たこわさ

アニメやゲーム、映画・本などのレビュー・感想・情報を中心にお送りする雑多ブログ。

ニセコイ: 第10話「オウエン」感想

原作既読。第一期視聴済み。
(以下ネタバレ)

あらすじ

るりとの何気ない会話から集に好きな人がいる事を知った楽。水臭いという気持ちと、いつも何だかんだで自分の恋愛を応援してくれている事の感謝の念から、今度は自分が何か出来ないかと思った楽だったが、当の集は誰が好きなのかはぐらかして、「高嶺の花」としか教えてくれない。
そんな中、担任のキョーコが今月いっぱいで寿退職する事を生徒達に告げる。突然のめでたい話に盛り上がる生徒達。当然の事ながら、クラスのムードメーカーである集も率先して場を盛り上げるが、楽とるりはそんな彼の様子に違和感を覚え――。

感想

いつも飄々としてへらへらしているようでいて人の感情の機微に敏感で、物事の本質を見抜く目も持っている。その才能をアドバイスに使う時もあるし、場を面白おかしくする為に使う時もある。舞子集とはそういった、ムードメーカーでもありトラブルメーカーでもある、実に捉えどころない少年でした。そんな彼の飾りない本音が窺えるこのエピソードは、原作でも私のお気に入りのお話の一つです。

楽が集の嘘にすぐに気付いた事や、るりが集の態度に違和感を覚えるくだりもお気に入り。特に、るりは集と同じ策士であり、何かと彼と絡む機会が多いので、楽とは違うベクトルではあるけれども彼の理解者の一人、とも言えるんですよね。好き嫌いは別としてw

集は楽の恋愛を後押しする一方で、彼が安易な恋愛を選ばないようにあえて場をかき乱して「恋愛関係を満喫」させてきた節がありますが――というか、実際るりに似たような想いを漏らしていましたが――楽は、集のトラブルメーカー的性質も悪意ではなく善意に基づいている事をきちんと分かってるんですよね、多分。そんな「親友」為だからこそ、真剣になれる、いつもの「優しさ」とはちょっと違う、楽の集への「後押し」。
集が最後に取った行動は、良し悪しで言えば、やっぱりあまり良い事ではないと思います。作中で集自身が語っていたように、人の幸せな門出に水を差すような事をするべきではない。でも、理屈では片づけられないからこその恋愛感情。例え理屈で納得できたとしても、それは納得したいという事ではない。
これが誠士郎の口から出た言葉だという所がまた……。哀れ。


EDは驚きのるりちゃんイメージソング。るりちゃん派*1の私としては本編以上に盛り上がってしまいましたw

*1:もちろんヒロインという意味ではなく