たこわさ

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Fate/stay night [Unlimited Blade Works] #22「冬の日、遠い家路」感想

原作プレイ済み。映像化作品全て視聴済み。
(以下ネタバレ)

あらすじ

士郎達は衛宮邸に戻っていた。ギルガメッシュから聖杯の正体を聞かされた士郎達の意見は、聖杯を破壊するべきだ、ということで一致する。使い魔による偵察で、ギルガメッシュが聖杯召喚に選んだ地が柳洞寺である事が判明した。しかし、柳洞寺は結界によりサーヴァントは山門からしか入る事が出来ない為、真正面からギルガメッシュに挑む事になってしまう。自らがギルガメッシュを引き付けると主張するセイバーだったが、対英霊に特化した能力を持つギルガメッシュとセイバーの相性は最悪である事を士郎が指摘し、凜もそれに同意する。
逆に、ギルガメッシュに対して相性がいいのは、アーチャーのように特定の宝具も伝承も持たないために弱点を突かれる事が無く、更には固有結界により魔力が尽きるまで同等の攻撃を撃ち合う事の出来る英霊――ギルガメッシュにとって正に天敵と呼べる存在だが、アーチャーはもういない。しかし、そこで凜はアーチャーと同じ能力を持つ士郎ならば、アーチャーの固有結界を再現しギルガメッシュに対抗できるのでは、気が付く。
だが、今の士郎には固有結界のような大魔術を実現させられるだけの魔力量はない。それを賄う方法として、凜は士郎に自分の魔術回路を移植しパスを通す、つまり自分の魔力を士郎に融通できるようにすることを提案してくるが――。

感想

PC版ゲーム「Fate/stay night」(18禁版)をプレイした事のある方ならば、今回は物語の展開以上に気になる事があったのではないかと思います。凜が士郎との間に魔力パスを通す方法の事ですが……PC版では魔術回路の移植ではなく18禁に相応しい方法(以下自粛
いやあ、天国の時臣さんが憤死するような方法じゃなくて良かったですね! ――ああでも、時臣パパは魔術第一の人だったから、どこの馬の骨とも分からないへっぽこに魔術回路の一部を移植された事の方がショックだったかもしれませんな……。きっと言峰に後ろから刺された時と同じくらい味のある表情を見せてくれるのではないかと。

それはともかくとして。

大人な方法(隠語)じゃないのに、凜が何故あそこまで恥じらっていたのかは、パスが通った後の彼女の言動を見れば一目瞭然。つまり、精神を感応させる事でお互いの記憶を覗き合う可能性を危惧していた訳ですね。*1しかもどうやら今回は、士郎が一方的に凜の記憶を覗き見てしまったようで。作中の描写を見る限り、士郎の方が凜の魔力に飲まれていったように見受けられるので、その為かもしれませんね。
しかも見られてしまったのが、凜が士郎に隠していたかった秘密そのものだった訳で。凜の理不尽とも言える怒りも理解できるかも。
士郎が垣間見た凜の記憶、夕日に染まったあの光景。中学生時代と思しき凜が、校庭で馬鹿みたいに走高跳を繰り返している士郎を見つめている、その思い出。あれが「秘密」だったのならば、つまり凜はあの瞬間から士郎の事を……まあ、これ以上いうのは野暮ってもんでしょうね。でも凜よ、士郎にははっきり言わないと伝わらないぞー? つーか士郎は自分の顔がはっきり見えたのに全然気づかないとかいい加減鈍すぎるぞw

凛が恥じらっていた理由としてもう一つ、これは原作でも明示されていなかった(と思う)ので私の推測なんですが、魔術刻印を一部共有して魔力のパスを通すって事は、恐らく一生モノの契約であるはず。つまり、凜にとってみれば士郎と自分との間に一生消えない繋がりを作る事でもあったわけで……やだそれなんてエンゲージ?

凜とセイバーとの間で交わされた会話の内容も気になりますね。まあ、その一つは士郎と契約するからちょっと席を外してほしいとかその類だったのでしょうが、それだけじゃなさそうな。

セイバーが衛宮邸を、特に土蔵の中の魔法陣を心に刻もうと眺める姿は、Fate/Zeroを視聴済みの方には感慨深いものがあったのではないでしょうか。そして、彼女が英霊となり聖杯を求めた理由――「間違った王」を生み出した選定のやり直しとそれによる故国の救済という妄執から解き放たれ事も。最後まで士郎に切嗣との事を話さなかったのは、士郎の中の切嗣の思い出を汚さない為か。戦いが終われば自分は消え去る、その明白な事実をあえて口にはせず、士郎と凜が二人一緒に衛宮邸に帰ってきてほしいという切なる願いのみを口にするその優しさには痺れました。セイバーの意図を正しく受け取った上で、無事帰る事を約束する士郎の態度も、同じくらいに。


柳洞寺で一人聖杯が「熟成」するのを待つギルガメッシュの姿が最終決戦の壮絶さを予感させます……が最後のワカメ登場でどうしても笑いがw

*1:ようはマスターとサーヴァントとの契約に近しい行為なので、儀式の時じゃなくても、これからお互いに記憶が混線する可能性が大だった、と。