たこわさ

アニメやゲーム、映画・本などのレビュー・感想・情報を中心にお送りする雑多ブログ。

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続 第4話「そして、由比ヶ浜結衣は宣言する。」感想

第一期視聴済み。原作既読。
(以下ネタバレ)

あらすじ

いろはの依頼、生徒会長選挙への対策について八幡と雪乃は決定的に意見を違えてしまう。そんな中、葉山が折本達とのデートに同行してほしいと頼んでくる。当然、難色を示し葉山の頼みを断る八幡だったが、状況を楽しもうと画策する陽乃に脅されてしまい、結局は葉山に付き合う事になってしまう。
デートの最中、当然の事ながら葉山や折本達と距離を置き続ける八幡は、改めて折本に対して持っていた好意の正体が「偽物」だったことを再認識し、気持ちに一定の整理を付ける。引き続きデートを続ける葉山達だったが、買い物先で三浦や海老名を目撃してしまった八幡は、葉山が彼女らの存在に気付かないよう――無用のトラブルを避けるよう誘導する。
しかし、そんな努力もむなしく今度はいろはと戸部と遭遇してしまう。葉山が他の女とデートしている、しかもそれに八幡が同行している事を可愛らしい笑顔を作ったまま、静かにしかし猛烈に八幡に抗議してくるいろは。同行しようと食い下がる彼女だったが、戸部の気遣いにより事なきを得る。
デートの締めとしてカフェに落ち着いた葉山達。楽しくおしゃべりする折本達。デートの最中もそうだったが、何かと八幡を馬鹿にする話題を口にする。笑いものにされる事に慣れきっておりスルーする八幡だったが、その時葉山が突然、八幡を笑いものにする折本達に不快感を示す、いつも通りの笑顔で。戸惑う折本達だったが、そこに突然雪乃と結衣が現れる。自分が彼女らを呼んだことを明かした上で、更に葉山は折本達が八幡の価値を分かっていない事、八幡が雪乃と結衣のような素晴らしい女子と一緒にいる事を折本達に突きつける。
場の空気を察した折本は飄々とその場を後にする。残された八幡達の間には微妙な空気が流れるが、そこに葉山達のデートを観察していた陽乃がやってきて、雪乃を「生徒会長にならないのか?」と暗に挑発してくる。怒りを隠せない雪乃はその場を去ってしまい、結衣も八幡を気にかけつつも彼女を追いかける、陽乃も八幡の心を抉るような言葉を浴びせ、楽しそうに去っていく。
二人だけになった八幡と葉山。八幡は葉山に何故こんなことをしたのか詰問する。葉山は、自分が八幡を頼ってしまった事で、彼と雪乃、結衣の関係に罅を入れた事に対して罪悪感を覚えていた。それを少しでも直したくて、わざわざ八幡のやり方を真似てこんなことをしたのだと告白する。そして、八幡に自身の価値をもっと認めて他人の為に犠牲になるのは止めてほしいと懇願してくる。その葉山の言葉を八幡は認めるわけにはいかず、怒りの言葉と共にその場を後にする。

翌日、平塚先生に呼び出された八幡は意外な事を伝えられる。雪乃が生徒会長に立候補したのだ。昼休み、八幡は雪乃に真意を問いただすが、八幡のやり方を認められない雪乃、雪乃のやり方を認められない八幡、二人の問答は平行線に終わり、遂に決定的に対立してしまう。居合わせた結衣は戸惑いを隠せなかったが、思い悩んだ末に彼女もある決意を固める。
夕暮れの中、八幡に一緒に下校しようと誘った結衣。彼女はその途上で自分も生徒会長に立候補すると彼に告げる。奉仕部という彼女の大好きな場を守る為に、今度は自分が何かをする番だと――。


感想

ガハマさん(結衣)が健気すぎて泣けてきます。今までずっと八幡に頼り切り(だったと彼女は信じ込んでいる)だった自分を変えようと――今度は自分が八幡の代わりに頑張ろうと、決意を固めたガハマさん。雪乃の不器用さをしっている彼女は、もし雪乃が生徒会長になれば、もう奉仕部の活動には参加であろう事を確信していて、きっとそれはガハマさんの言葉を否定しようとした八幡も心中では察している事だったんですよね、多分。
「好き、なの。この部活」という言葉は彼女の口振りから察するに恐らくトリプルミーニングなのでしょう。雪乃が好き、八幡が好き、二人と一緒に居られる奉仕部が好き。普段なら相手の真剣な言葉には思わず目をそらしてしまう八幡が、いつもと同じ無表情ながらも正面から、ガハマさんの方を見つめて彼女の言葉を聞いていたのは、最低限の思いやりか。

雪乃が生徒会長になってもガハマさんがなっても、八幡にとっては好ましい状態じゃない、恐らくガハマさんと同じような想いを奉仕部に抱いている八幡にとっては。でも、ひねくれ者の彼はそれを認めるわけにはいかず、だから一人灯りを消した部屋で思い悩んでしまっていたのでしょうが……そこに訪れた妹、小町は彼にとって救いの天使になってくれるのでしょうか?


あと、今回怖いなーと思ったのが、折本の察しの良さと、いろはすの八幡に対する脅し。折本は葉山の真意とか、なんだか察したような表情でした。戸惑うでもなく怒るでもなく、空気を読んだというよりは状況を把握した、という雰囲気。ガマハさんの八幡に向けた微妙な仕草から、彼女の八幡へ向ける感情を見ぬいたかのような表情と台詞がまた怖い。
いろはすは別の意味で怖い。八幡を「利用価値のある先輩」としてではあるけれども、きちんと認識している、という点は彼女の美点「あざとさ」や打算的な性格がよく出ていて、末恐ろしい小娘じゃのう、と(笑)。