たこわさ

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響け!ユーフォニアム 第三回「はじめてアンサンブル」感想

原作未読。
(以下ネタバレ)

あらすじ

いよいよ本格的な活動が始まった吹奏楽部。まずはパート毎の練習、というところで顧問の滝が課題曲を提示してきた。最初の大会も迫っている中、簡単な楽曲を練習させる事にある者は疑問を覚え、ある者は不満を露わにする。
それでもとりあえずのパート練習が始まったが、一部の上級生は明らかにやる気が無く、練習に出ず帰ってしまう者や雑談に興じ全く練習しない者を見た久美子は戸惑いを隠せない。
しかも、「聴かせられるレベルになるまで自分を呼ばないように」という滝の言いつけを守ろうとせず、さっさと大会向けの練習をするべきだと主張する部員達――ろくに練習もしなかった上級生達――は、部長に今すぐ滝を呼び出すべきだと迫り、圧力に負けた部長は演奏を聴いてもらうべく滝を呼び出してしまう。
各パートレベルでもまだまともに合せられていない状況での全体合奏は、予想通り惨憺たるありさまだった。滝は冷静に、しかし厳しく問題点を指摘し、課題曲を引き続き練習するよう指示する。滝の言葉に反発する部員達をまとめる為に、部長と副部長は各パートリーダーでの打ち合わせを行うが――。

感想

いますよね、普段はたいして練習しないくせに、文句だけは一人前に吐く連中。彼女らの場合、パートリーダーでさえやる気が無いようですから、一部の部員にやる気があってもまともに練習できない環境である事がありありと伝わってきます。
――私事ですが、中学の時の体育系部活で、反復練習ばっかりで試合形式の練習をあまりさせてくれなかったのに、「上級生だから」という理由だけで下手くそな部員にレギュラーを強いて、当然試合慣れしていないために本番でボロボロに負けて、その様を嘲笑ったりダメ出しをしたりした、横暴部長を思い出しましたわ……。当然の事ながら「下手くそな部員」というのは(以下トラウマをえぐるので省略

さて、初心者の葉月がそれなりに演奏できるようになっていた事から、副部長率いる低音パートは他のパートに比べたらかなりマシな方である事が伺えます。しかし、そんな低音パートの中にもやる気なさげにぼやく者、そもそも練習にさえ来ない者がいる訳で、これはもう「演奏が下手」以前の問題のように思えます。その原因は、余りのふがいなさに今の二年生の代でやる気があった部員が大量に辞めていったことにあるという、中々に衝撃的かつリアリティのある設定が明かされました。恐らくは辞めた部員達を呼び戻す、という展開にはなりそうにないので、そうなると今後はダメ部員達をどのようにやる気にさせるか、という事が命題になってきそうですね。

なんだか「のだめカンタービレ」のフランス編を思い出してしまいました。同作品の映画版におけるボロボロな「ボレロ」、略して「ボロボレロ」の演奏シーンはあまりの秀逸な下手くそ演奏に失笑というか爆笑を禁じ得なかったのですが、そちら程ではないものの本作の下手くそ演奏も中々どうして微妙なラインを見事に表しているような。今後もその辺りを期待したいと思いますw