たこわさ

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アルドノア・ゼロ EP13「眠れる月の少女 —This Side of Paradise—」感想

1クール目視聴み。
(以下ネタバレ)

あらすじ

揚陸城での戦いから19ヵ月が経過していた。ザーツバルムの後見を得、火星騎士となったスレインはカタクラフト・タルシスを駆り華々しい戦果を上げていた。ヴァース皇帝の血筋にあるレムリナ姫を擁するザーツバルムとスレインは、レムリナをアセイラム姫の替え玉として利用し、地球侵略を押し進めていた。
一方、地球では、レムリナ扮するアセイラム姫が地球人類殲滅を掲げ演説する姿に違和感を隠しきれない韻子、ライエ、ニーナの姿があった。デューカリオンが宇宙へ飛び立つまでの束の間の安息を楽しむ彼女らだったが、そこに火星騎士の駆るカタクラフト・エリシウムが襲来する。
強烈な氷結能力を持つエリシウム相手に苦戦する韻子とライエ。絶体絶命のピンチを救ったのは――。

感想

大方の予想通り、伊奈帆は生存、アセイラム姫は生存するもカプセルの中で昏睡状態、スレインは火星騎士として地球人類殲滅に加担、という展開に。伊奈帆はよく生きてたなと思いますが、よく考えるとあの時伊奈帆は撃つために銃を構えたんじゃなくて、相手が無意識的に銃――頭部の中心線――を避けて撃つように誘導したのかな、と。まあ、それにしたって左眼から側頭部まで貫通されてよく生きてたな、と。
スレインは……もう完全にダークサイドに堕ちてしまったようですね。全てはアセイラム姫の命を救うための行動、という線もありますが、彼女の意志を全く無視している時点でやはり自分自身の欲望を正当化する為の方便にしかなりませんし。
意外なのはザーツバルムが生きていた事。確かに、いくらアセイラム姫を連れ帰った所でスレインが英雄扱いされることはない訳で、彼が火星軍の中で大きな力を持つには後ろ盾が必要。ザーツバルムを「共犯者」に仕立て上げる事でそれを実行するとは、中々のしたたかさですな。

さて、19ヶ月前の戦いの結果、デューカリオンのアルドノアドライブが停止してしまったという事は、アセイラム姫は生きていると言っても一旦は心肺停止に近い状態になったようです。という事は、脳にダメージを負っている可能性もあり、彼女が目覚めるかどうかはまだまだ不透明。
大きな鉄くずとなってしまったかに見えたデューカリオンは、アルドノアの起動因子が既に伊奈帆に分け与えられていていた――過去の騎士叙勲の映像や、伊奈帆やスレインがアセイラム姫に人工呼吸した/された事から皇族の唾液や血液と接触する事で因子を与えられると思われる――為に、再び起動。アセイラム姫自身はいなくなっても、彼女が残してくれたものが地球人類の希望になったというのは、ちょっと皮肉ですね。

常人離れした戦術思考ばかりか、アルドノアの起動因子まで持ってしまって(更には左眼がかっちょいい義眼に)、ますます伊奈帆の無双状態が著しくなってきましたが、ライエ曰く、人間的に少し柔らかくなった様子。もしかすると、自分の素直な好意を伝えられないままアセイラム姫を目の前で失ってしまった事が、彼に変化を与えたのかも。それとも、いまだ姿を見せない彼の姉が関係しているのか……?
更には、アセイラム姫との数少ない思い出から、現在演説をしている姫が偽物である事も看破し、もしかすると状況証拠から本物のアセイラム姫も存命している可能性に辿り着いているかもしれませんね。頑張れ男の子。
他には、艦長の「なぜ君が持てないのか教えてあげましょうか?」というお決まりの台詞に対して、以前のように冷静に受け答えするのではなく、何故か赤面して動揺した不見咲くんが気になります。恋しちゃったのかYOU?w