たこわさ

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Fate/Kaleid liner プリズマ☆イリヤ ツヴァイ! 第6話「嘘と強がりの向こう側」感想

前期視聴済み。原作は単行本で既読。アニメ版だけの感想とし原作のネタバレはしません。
(以下ネタバレ)
クロと美遊の話し合いは決裂し、二人は互いを倒すべく死闘を開始する。二人の争いを止めようと駆け付けたイリヤだったが、彼女の言葉もクロには届かない。最早打つ手なし、と思われたその時、イリヤ達の前に現れたのはイリヤの母・アイリスフィールで――。

アイリさんによるネタばらしのお時間。
聖杯戦争」というFateシリーズおなじみのフレーズが登場し、正史と同じくイリヤがアインツベルンよって調整された「聖杯の器」である事が明かされました。この単純なスピンオフ作品だと思わせておいて、その実正史の「if」の世界である事が明かされる流れはカタルシスに溢れていますね!
どうやらこの世界では、アインツベルンは遠坂と手を組んでおらず(恐らくはマキリとも)、またアイリスフィールがイリヤを聖杯の器という運命から解放することを望み、それを切嗣が叶えたことなどにより、聖杯戦争そのものが消滅している様子。
ただ、それでも美遊が「聖杯戦争」というキーワードに反応したところ見るに、まだ何らかの秘密が残されていそうです。

クロの正体が、アイリにより封印された「聖杯としての知識と魔力」そのものであり、彼女の本当の望みが「普通の生活を送りたい」というささやかなものだったという事実は、何とも悲しくもあり。ただ、アイリがクロからの問いかけに無言を貫いたところをみるに、アイリはクロに「自分の本当の望み」を自覚してほしかった、という事なんじゃないかと思います。Fate本編の設定を考慮に入れると、イリヤ本来の魔術は「ある程度の望みを現実のものとする」もののはずですから、クロの存在が安定したのは他ならぬクロ自身が「ただ自らが在る」事を望んだ結果なのでしょう。つまり、アイリさんはそういう風に彼女の事を(更に言うならばイリヤを)誘導した、という事になりましょうか。