たこわさ

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キャプテン・アース 第9話「魔法少女アカリちゃん」感想

(以下ネタバレ)
引き続き東京で遊星歯車装置の出方を窺うダイチ達だったが、彼らの知らぬところで新たなデザイナーズチャイルド・アイが覚醒してしまっていた。更には、ハッキング能力を危険視されたアカリが拉致されてしまい、苦境に陥る事に――。

アイがあっさりと遊星歯車装置としての自分を肯定したところを見るに、テッペイ以外のデザイナーズチャイルドは、どうやら残らず敵に回る寸法のようですね。やはり、高い能力と引き換えに強い自己否定、というか世間とのズレを感じてしまう孤独感に苛まれるのが彼らの常のようで、そうなってくるとテッペイのように強い意志で今までの自分を肯定するような例は出てこないでしょうね。

今回は、アカリの真の恐ろしさを垣間見ました。命の危険にあっても冷静さを失わないどころか、むしろ冷たい闘志を燃え滾らせ残酷な論理を駆使する、「魔法少女」というよりは「魔女」と言った称号がお似合いなのではないかと思えるようなクールな立ち振る舞い。普段は道化じみた言動を演じてはいますが、こちらの方がアカリの本性なのでしょうか?
彼女は誰にも知られていない凄惨な修羅場を既に経験した事があるのか、はたまた指先一つで世界を滅ぼせる能力を備えてしまった人間特有の、諦観にも似た悟りの境地に達しているのか……。どちらにしろ、ミッドサマーズナイツの中で、フィジカル面で一番「ただの人間」に近い彼女が、ロジカル面では「最凶」であると言う事は揺ぎ無い事実な訳で。いくら確信があったとしても、まともな人間の神経では全人類の命運と自分の命とを天秤にはかけられないでしょうから。もちろん、彼女は人類全体の命の重みを理解出来ないほど愚かではない事は今までの言動から察せられますし。
それでも、アマラに銃撃された時、モコにキスされた時に一瞬だけ動揺する素振りを見せたところに、アカリという少女の単純なようでいて複雑な内面が表れているのかも、とも思い。