たこわさ

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宇宙戦艦ヤマト2199 第24話「遥かなる約束の地」感想

(以下ネタバレ)
デスラーの野望を打ち砕き、遂にイスカンダルへと到着したヤマト。だが、イスカンダルのスターシャは、コスモリバースシステムを地球人に渡すかどうか、最終判断をしたいと申し出――。
何故、イスカンダルがコスモリバースシステム本体ではなく波動コアの技術だけを地球にもたらしたのか、ようやく納得の行く答えが得られました。旧作だとこの辺りの設定がどうなっていたのかちょっと失念してしまったのですが、星の記憶や人々の思いが込められたヤマトという存在がイスカンダルに辿り着くことに意味があった、という設定は実に明快かつ理にかなってますね。
一方、波動砲の存在がスターシャの判断を遅らせた事の理由もこれまた納得がいくものでした。過去にイスカンダル波動砲の威力を持って全世界に破壊の嵐を巻き起こしたという苦い記憶、それが波動コアの兵器転用がタブー視された理由だった。ガミラスや地球人が同じDNAを持つのも過去にイスカンダルが宇宙を統べていた事の名残なんでしょうか?
それでも、最後には地球人類を信じ、コスモリバースシステムを託してくれたスターシャ。そこには、ガミラスの虜囚となり紆余曲折を経てイスカンダルに辿り着いていた古代の兄・守の影響が実は大きかったのでしょうね。ヤマトを見送るスターシャが下腹部に手を当てていましたが……あれ死を待つ身だったはずなのに守さんやることやってから死んだ……?w
いまいちすっきりしないのがデスラーがスターシャのためという大儀を掲げ自滅の道を突き進んでしまった理由。どんな手段を用いてでもガミラスが宇宙を平定し結果的に平和が訪れればいい、と考えていたのなら、そもそも反感ばかり買うような手法で併合を進めるべきではなかったわけで。NOを唱える者たちを抹殺し続け、その屍の上に築き上げられた平和はイスカンダルが求めるものとは180度異なるし。なんというか、道化とすら思えるその頑なさが不思議。多分、イスカンダルがスターシャ達姉妹しか人間の残っていない寂しい惑星になっていることと無関係ではないのでしょうが。
まだ話数は残っているので、デスラーの本心が描かれる機会は残っているかもですが。